『G線上のあなたと私』中川大志が波瑠に告白? ついに3人が揃った「G線上のアリア」

 何を大事に生きるのか。誰と一緒にいたいのか。何に目をつぶり、何をなかったことにはできないのか。“生活“だけでは、それを見つめる時間をあえてとるのは難しい。だが、3人は週1回のバイオリン教室を通じて、半強制的にそうした時間を作ることができた。そして、“3コン“では、そのきっかけとなってくれた眞於への「ありがとう」も、也映子は口に出さずにはいられなかった。

 届かないと思っていたその也映子の言葉は、理人の粋な計らいでチューナーごしに伝えられる。3人の奏でる「G線上のアリア」と共に。私たちは人生に絶望すると、それに費やした時間や、お金や、労力を「無駄だった」と思ってしまう。しかし、この“3コン“のように、きっと始めたころには思ってもみなかった形で、実を結ぶこともある。

 眞於のバイオリンも、也映子や幸恵、そして理人の人生を救った。それは彼女がバイオリンを通じて叶えたかった夢とは違う形かもしれない。だが、自分の音楽で「救われた」「ありがとう」と言ってもらえることの喜び。それが眞於にとって一番の救いだったに違いない。

 激しく求め合う恋人でもなく、家族よりは少しだけ客観視できて、友人の1人というには特別な存在。そんな存在の人に“親愛“という言葉をつけたくなる。也映子にとって、理人も、幸恵も、眞於も、そんな“親愛なる人々“なのだ。

 ところが、次週いよいよ理人が、也映子に告白を決意する。ようやくたどり着いた、この居心地のいい親愛なる場所でフワフワしていたかった也映子は、その気配を察知して急にソワソワ。そんな2人を見守る幸恵はハラハラ。果たして、親愛からさらなる愛は育まれるのか。「あー、ニヤニヤしてきちゃう。顔の筋肉がコントロール不能!」な気分で見守りたい。

(文=佐藤結衣)

■放送情報
火曜ドラマ『G線上のあなたと私』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:波瑠、中川大志、松下由樹、桜井ユキ、鈴木伸之、滝沢カレンほか
原作:いくえみ綾『G線上のあなたと私』コミックス全4巻(集英社マーガレットコミックス刊)
脚本:安達奈緒子
演出:金子文紀、竹村謙太郎、福田亮介
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:佐藤敦司
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gsenjou/

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