『グランメゾン東京』幼い料理人の手が絆をつなぐ 及川光博が見せたほろ苦い決断

『グランメゾン東京』幼い料理人の手が絆をつなぐ 及川光博が見せたほろ苦い決断

 『グランメゾン東京』(TBS系)第7話は、ほろ苦い大人の味わい。「トップレストラン50」ランキング発表を1週間後に控えたグランメゾン東京に、相沢(及川光博)の元妻エリーゼ(太田緑ロランス)が訪ねてくる。「三ツ星なんて絶対にかなわない」と断言するエリーゼは、グランメゾン東京が「トップレストラン50」で10位以内に入らなければ、アメリー(マノン)をパリに連れて帰ると言い出す。かつてのエスコフィユの最高順位が10位だった。

 料理を通じて相手との距離を縮めることを「胃袋をつかむ」と表現する。倫子(鈴木京香)の家で尾花(木村拓哉)や京野(沢村一樹)とテーブルを囲んで話すエリーゼの表情はどこか懐かしそうだった。エスコフィユが縁となって出会った相沢とエリーゼは、食を通して互いを理解し、結婚してアメリーが生まれた。家族ぐるみで交流があったエスコフィユだったが、「三ツ星を狙いだしてからは辛そうだった」。三ツ星を獲るために相沢は生活を犠牲にし、アレルギー食材混入事件ですべてが水泡に帰した。「私はミシュランを恨んでる」と話すエリーゼ。料理によって生まれた絆は、料理によって壊れてしまった。

 「胃袋をつかむ」という言葉には、食べる相手のために料理をするという側面もある。風邪をひいたアメリーは尾花がつくった好物のゼリーには手をつけず、エリーゼによる手作りのリオレ(ライスプディング)を口にする。そして、アメリーは尾花にある頼みごとをする。相沢とエリーゼのために尾花たちはスペシャルランチを企画。第3話でも登場した伝説のジビエ猟師・峰岸(石丸幹二)から食材を取り寄せ、新メニューの開発にいそしむ。「味付けが濃すぎる」という尾花に、「エリーゼはこれくらいのほうがいいんだ。僕のほうが彼女のことは詳しいからね」と相沢は返す。

 エリーゼはアメリーの好きなものを知っていて、相沢はエリーゼの好きなものを知っている。けれども、相沢はエリーゼがリオレをつくることを知らなかった。家族の間に生じた亀裂は、エリーゼが特製のガレットシャンピニオン(そば粉のクレープ)を食べたときに明らかになる。相沢が尾花とともにつくったガレットを一口食べて皿に置き、「どの料理も美味しい。それが嫌なの。これだけ美味しい料理をつくるのにどれだけ苦労したの? きっと今まで以上に寝る間を惜しんで努力して、それでアメリーとの時間を削り出していたのよね。なんでそこまでするのよ。そんな人にやっぱりアメリーは任せられない」というエリーゼの言葉に相沢は黙り込んでしまう。

 その光景を見た尾花は、エリーゼに取って置いた一皿を差し出す。それはアメリーがつくったフランボワーズのゼリー。表面にはクリームで「Maman(ママ)」の文字が。「あの子、いつの間にこんなことできるように」とエリーゼは驚く。帰国後、自宅で仕事をするようになった相沢はアメリーと一緒に料理をし、アメリーは母親のために尾花からつくり方を習っていたのだ。アメリーが料理をすることを知らなかったエリーゼ。離ればなれになっている間、誰よりも母親に帰ってきてほしいと願っていたのはアメリーだった。

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