『まだ結婚できない男』桑野の恋愛観が明らかに 稲森いずみの新たな門出を祝う憎い演出

 13年前に人気を博したドラマ『結婚できない男』の続編『まだ結婚できない男』(カンテレ・フジテレビ系)。前作から月日は流れ、時代は令和を迎えたが主人公の“結婚できない男”桑野信介(阿部寛)は現在53歳、相変わらず独身を貫いている。第7話「カフェが好きで悪いか!!」では、桑野の人間的魅力が光る内容に仕上がっていた。

 桑野の建築に惚れ込んでいるという大島(岡部たかし)という専務から店舗デザインの依頼を受ける。なんでも現在営業中のカフェを閉め、全面的にリニューアルするのだという。従来人が住まう空間づくりにしか興味のなかった桑野だが、話を聞くうちにモチベーションがアップし前のめりにデザインに取り組む。デザイン画のお披露目時に改装前の店舗の写真を見せられた桑野は愕然とする。そこに写っていたのは有希江(稲森いずみ)のカフェだったのだ。

 激しく動揺した桑野は、有希江に打ち明けようとカフェを訪ねるが、店には例のごとくまどか(吉田羊)と早紀(深川麻衣)がいて女子会が開催されていた。桑野は自然に女性陣の会話に入り込もうと、入手困難・品薄の幻の大人気スナック菓子を差し出すも、まどかから「桑野さんがそんな貴重なものをおいそれと差し出す訳がない」と断言され、他に何か魂胆があるのではないかと怪しまれる。平静を装っていると、早紀の台本の話から話題は恋愛ネタに。ここでは「障害がないと人の心は燃え上がらない。親から反対されているとか遠距離とか」「結婚に疑問を抱いているだけで恋愛を否定している訳ではない」と珍しく桑野の口から恋愛観が語られる。

 意外だというリアクションをとる周囲に対して「俺だって相手がいれば恋しますよ」と桑野の本音がこぼれる。思わず「それって桑野さんを受け入れてくれる人が現れたらでしょ?」と口を滑らせるまどか。このまどかの発言を受けて「確かに俺は恋愛には一見不向きかもしれません。でもねそんな孤独な男がひとたび恋に落ちたときには……」と含みを持たせた言い方をして、桑野はその場を後にした。

 一方、事情を知らない有希江は、店の譲渡契約の直前になって店を退去するよう命じられ、困っていた。オーナー会社内のゴタゴタで、新店舗オープンの話が浮上しているという。まどかは裁判で争うこともできると有希江を励まし、2人は新店舗の図面を見ることに。するとそこには桑野の名前があることに気づく。

 その頃桑野は専務の大島より折り入っての相談を受けていた。ギャランティーを5割増しにするからその内3割を自分にバックしてくれという内容。

 桑野は大島が他の案件についても同様に怪しいやり取りがあったことを突き止め、今回の店舗デザインの仕事を断る。「あんなカフェくらいなくなったっていいじゃないか」という大島に対して、「あんなカフェでもなくなったら困るんです。1人で考え事をしたいときや一息つきたい時のお気に入りの場所になっている」と言い返す。

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