桜井ユキが明かす、『G線上のあなたと私』眞於を演じる新鮮さ 「正直、すごく違和感がある」

「そんなに遠くない世界の物語を楽しんでほしい」

ーー波瑠さん、中川大志さん、松下由樹さんとの教室のシーンが多いと思うんですが、共演
されてみていかがですか?

桜井:みなさんでクランクイン前から練習をされてきたものあって、関係性ができていて、すごく楽しそうです。一緒のシーンでは私も仲良くさせていただいていてありがたいです。撮影現場は、学校みたいな雰囲気ですよ。控え室でも和気あいあいとしていて、けっこうくだらない話で盛り上がっています(笑)。

ーー例えば、どのようなお話を?

桜井:フフフ。この前は、波瑠さんと私が友だちいない自慢みたいな感じになって(笑)。それを松下さんたちがやさしく見守って、聞いてくださっている……みたいな。

ーー友達いない自慢ですか?(笑)。

桜井:もともと1人焼肉に行くっていう話から始まったんですけどね。1人で行動することが多いっていう話をしたら、波瑠さんが共感してくれて。気づけば、「友だちって、なんですかね?」みたいな話になっていました。結論は出ませんでしたけど(笑)。

ーーいくえみ綾先生の原作漫画のドラマ化ということで、原作ファンの方もドラマを楽しみ
にしていると思うのですが、ドラマオリジナルな見どころはありますか?

桜井:ドラマでは眞於の過去にまつわるエピソードがしっかり描かれていると思います。かわいそうな経験をしたことは事実なんですけど、私の中では、眞於ってすごくしたたかというか、か弱そうに見えて実は強いところがあると思っていて。その塩梅は気をつけて演じようと思っています。

ーー主人公の也映子をはじめ、主要メンバーは割と思ったことをそのまま言うキャラクターですが、眞於は思いと言動が裏腹なところも多いのかなと思ったのですが。

桜井:陰と陽でいったら、他のキャラクターに比べると陰が強めかもしれません。だから、本当に1歩間違えると痛い女に見えちゃうので責任を感じますね。魅力なところを崩さずに、陰の部分を出していかなくちゃいけないので。

ーーやはり原作のあるドラマは、オリジナル脚本とは異なる難しさがありますか?

桜井:そうですね。これまで本の映画化・ドラマ化は経験があるんですけど、漫画原作は初めてです。ドラマと原作漫画は別物とはいえ、漫画にあるセリフがそのまま脚本に書かれることもありますし、キャラクター像もしっかりとあるので、やっぱり無視はできないですよね。そのときの表情も、絵だから伝わる表情だったりするわけで……そこって、1歩間違えると、大事な何かが崩れちゃう。多分、原作漫画のファンの方は「このシーンのここが好き」というのがあると思うので、漫画に通じるシーンを撮る前は、見返しますね。なぞるわけではないんですが、最低限崩さない基本を守ろうという意味で。

ーー眞於と理人の関係性が、注目ポイントのひとつだと思うんですが、理人役の中川大志さんの印象は?

桜井:理人のキャラクターに通ずるものがありますね。21歳なのに、すごくしっかりしていて、1本筋が通っているというか。でも、年相応のピュアさもあって、そのバランスが素晴らしいなと思います。決して自分を大きく見せようとしないですし、年齢や性別を変に感じさせないナチュラルな佇まいは、中川さんと理人に共通する魅力じゃないでしょうか。女性3人と男性1人の4人でいるときも、すごく自然体で楽しくおしゃべりさせていただいています。

ーー波瑠さん、中川さんも、「こんなに仲良くなれると思わなかった」とおっしゃっていました。

桜井:それ、現場でも話していました。ドラマって、舞台裏で話さなくても成立はするんですが、今回は控室から自然に話す間柄になっていきました。集まったメンバーの相性がいいのかなと感じています。

関連記事