『ルパンの娘』インタビュー

『ルパンの娘』瀬戸康史が感じたコメディの醍醐味 「人を泣かせるのは簡単で、笑わせるのは難しい」

「コメディのほうが真面目」


――コメディと、その他の違いはどこにありますか?

瀬戸:コメディのほうが真面目です。バカを真面目にやるというか。だから、コメディのほうが神経を使いますね。観ている側だと「楽しい撮影なのかな」と思うけど、やっている側は神経も体力も使う。そこに難しさとおもしろさを感じることができた。今度は、もっとトリッキーな役もやってみたいですね。

――楽しみにしています! 今作を通して気づいた、自身の新たな一面はありますか?

瀬戸:監督に言われたのは「コメディのセンスはある。笑いどころはわかっている」と。感覚的なことなので、自分ではよくわからないんですけど(笑)。でも、すごく嬉しいです。

――コメディに挑んだことで、改めて“巧い”と感じた役者さんはいますか?

瀬戸:みなさんそう思いますが、渡部(篤郎)さんは本当にすごいですね。ふだんポーカーフェイスなのも、僕は作っていると思うんです。イメージを植え付けておいて、そこをぶち壊すっていう。僕はわりといつもフラットなので、ふだんからキリッとしておいたほうがいいのかなって(笑)。

――急なキャラ変更ですか(笑)。ふだんの渡部さんはどんな方?

瀬戸:すごく優しいです。深田さんと3人でバラエティのロケに行った時には、「俺と恭子ちゃんは喋らないから、瀬戸くんよろしく」と言っていたのに、いざ本番になったら、渡部さん凄い喋るし、面白いし、ズルいわ~って(笑)。

――現場の雰囲気も明るそうですね。

瀬戸:明るいですね。深田さんとは「このお店がおいしい」とかも話しますし、僕が前室で寝ていて、深田さんがイタズラするみたいなのもシリーズ化してきています。

――あれは、本当に爆睡している?

瀬戸:そうなんですよ、だから全然気づいていなくて。次、どんな感じで来るんだろうって楽しみでもあります(笑)。

――和馬はいろいろな人に振り回されるキャラクターですが、ご自身との共通点は?

瀬戸:最近、結構イジられタイプなんだなと気づきまして(笑)。自分では、イジりタイプだと思っていたんですけど……。

――たしかにSNSの写真でも、深田さんに摘ままれたりしていますもんね。

瀬戸:そうそう(笑)。そういった意味では“受け”なので、リンクしているのかな。その時その時で相手がどう攻めてくるかわからないので、臨機応変に対応するのが役者として楽しいですね。ちなみに和馬は鈍感ですが、そこはあまり似てないです。警察なので、鈍感でいいのかっていうのはあるけど、こういう世界観なので良しとしようと(笑)。

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