『なつぞら』中川大志、染谷将太らが表現する東洋動画の新時代 次週は夕見子に波乱の予感

 『ヘンゼルとグレーテル』制作の裏で並行して描かれるのは、咲太郎(岡田将生)が劇団を辞めて作った声優プロダクション。そこで雪次郎(山田裕貴)は、役を降ろされるという屈辱的な挫折を味わうこととなる。尊敬する蘭子(鈴木杏樹)からも舞台に立つ資格はないと言われ、風車で飲んだくれているところに現れるのが、夕見子(福地桃子)だ。第15週の始めと終わりに、台風のようにやってくる彼女は、なつに『ヘンゼルとグレーテル』のヒントを与えた張本人。昭和当時としては、新しい考え方を持った夕見子だが、その陰には男性の姿と学生運動の精神が。決起集会として風車で行われる、第15週ラストを飾る路地裏でのダンスシーンは、なつを取り巻く様々な人々が一堂に会するシーンだ。

 第16週「なつよ、恋の季節が来た」の予告では、タイトル通り、なつと坂場の関係性に進展の予感を匂わせる。また、新たに夕見子の彼氏として高山(須藤蓮)が登場。「教えてあげる。愛って志よ」と言い放つ夕見子、そして注目は風車で高山と思わしき男性を殴り飛ばす泰樹(草刈正雄)の姿。第16週は波乱の展開が続きそうだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

関連記事