『監察医 朝顔』の見どころは? 上野樹里、時任三郎、風間俊介の不思議な関係にも注目

東日本大震災・被災者の心情をどう映すのか


 解剖を始める際、朝顔は遺体に寄り添い「教えてください。お願いします」と目を閉じるのだが、それは遺体の“生きた証”が消えないうちに、真実を突き止めたいという誠意の表れ。結果として、その“生きた証”が遺族の心を癒やし、悲しみだけではない“温かさ”を胸に残すというのが、このドラマの特徴である。

 先述の通り、朝顔の母は東日本大震災によって行方不明のままになっている。朝顔には、母を失い、遺体すら見つからないというやりきれない経験があるからこそ、監察医として理由のわからない“不詳の死”となることだけは避けたいとの想いがあるのだ。

 物語は、朝顔と平が“遺体の謎”を解明していくと共に、母への思いを胸に、2人が未来に向かって歩みを進める日々を映す。クランクイン前に被災地である岩手県・陸前高田市を訪れ、地元住民に話を聞いて役作りをしたという上野。東日本大震災という大きなテーマが、魅力的なキャストたちを通して、どのように描かれていくのかにも注目したい。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。小学生男児2人の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
『監察医 朝顔』(c)フジテレビ
フジテレビ系にて、7月8日(月)スタート 毎週月曜21:00〜放送
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES/ジャニーズJr.)、坂ノ上茜、喜多乃 愛、宮本茉由、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、板尾創路、柄本明ほか
原作:香川まさひと
漫画:木村直巳
監修:佐藤喜宣『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
法医学監修:上村公一(東京医科歯科大学)
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、澤田鎌作
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao/

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