『なつぞら』広瀬すずが語る、朝ドラヒロインへのアプローチ 「皆さんのエネルギーになれたら」

 朝ドラヒロインとしての決意

ーー『なつぞら』の舞台は、戦後1946年から始まります。この時代を演じる上で改めて感じたことは?

広瀬:戦後の時代を生きた皆さんは、人間的にすごく強いと思いました。家族で支え合うという気持ちは台本を読んだときも、演じたときも、強く感じました。人と関わっている時間が、今よりもいい意味で重さがあるというか。今はSNSなど瞬時に繋がれるものが沢山あります。でも、かつては気持ちを伝える手段は限られていて、手紙一枚の重さも今とは違います。電話で声を聞くことができる瞬間、それもすごくいいなと。なつが人との関わり合い、繋がりを大事にしているのは感じるので、それを演じる上でも大事にしたいと思っています。

ーーなつが暮らす柴田家が酪農家ということで、これまでにない挑戦もあったかと思います。

広瀬:馬に乗って学校に行くことになるとは思いもしませんでした(笑)。北海道の自然、生き物と触れ合う機会が本当に多いです。家族全員で朝早く起きて、ご飯を一緒に食べて、一緒に仕事をする。小学生の子でも手伝う。台本を読みながら、映像を観ながら、いいなあと思いました。人と人との距離感は今よりもグッと近いし、支え合っている。役の中でそれを感じる瞬間はすごく多いです。

ーー物語中盤からなつはアニメーターを志して上京します。酪農とアニメーターと、一見まったく異なるもののように感じますが、このふたつにはどんな共通点がありましたか。

広瀬:「開拓」が作品のひとつのテーマとなっています。戦後、北海道に移住した方々が新しい地を切り拓いていったのと同じように、アニメーションの世界でなつは新しい挑戦を行っていきます。酪農で得た粘り強さ、好きなものを挫折したときにどれだけ踏ん張れるか、どうバネに変えていくのか、というのはアニメーターになっても繋がっていくのかなと。

ーー「朝ドラのヒロインは過酷」とよく言われますが、ここまでを振り返って広瀬さんはいかがですか。

広瀬:『わろてんか』に出演した姉(広瀬アリス)からも「ヒロインじゃないけど、私でも大変だった」とメールが来ました(笑)。実際、長丁場のシーンが多く、私はほぼ毎日現場に行くのですが、キャストの方によっては1週間に1度の方も多いんです。そうすると、「大丈夫、寝れてる? 食べれてる?」と聞かれるんですが、「全然大丈夫です!」と。これだけ長い期間、同じ役を演じ続ける経験はこれまでなかったので、今はお芝居が本当に楽しいです。スタッフさんからは「これからだよ」と言われているので、どうなるんでしょうね……。

ーーこれまでも主演として作品を引っ張ってきた広瀬さんですが、ヒロインとして現場で意識していることなどはありますか。

広瀬:初めて主演を務めた現場のときから心がけていることではありますが、まずは自分のできることをしっかりやろうと。歴代のヒロインを務めた方の話を聞くと、こんなに頑張っていたから周囲の皆さんも頑張れたんだろうなと感じました。「なっちゃんはいつも笑っているよね」とスタッフ・キャストの皆さんから思ってもらえるように、皆さんのエネルギーになれるような姿で現場にいることができたらいいなと思っています。

(取材・文=石井達也/写真=三橋優美子/スタイリスト=梶原浩敬(Stie-lo)/ヘアメイク=河北裕介)

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<応募締切>
4月15日(月)

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮/安田顕、音尾琢真/
小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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