綾野剛が仲間に裏切られ、新たなファンド立ち上げ 再び戦いのゴング鳴った『ハゲタカ』第2部へ

 『ハゲタカ』(テレビ朝日系)が、8月9日放送の第4話で第2部に突入した。

 第2部は、第1部の9年後、2010年が舞台。今週から新たに登場したのが、PCメーカー「ファインTD」の社長・滝本誠一郎(高嶋政伸)だ。第2部は、ハゲタカこと鷲津政彦(綾野剛)VS日本屈指のカリスマ経営者・滝本という構図でストーリーが展開されていくことになる。


 第4話の見どころは、鷲津と滝本の総合電機メーカー「あけぼの」の買収合戦だろう。三葉銀行を辞めた芝野健夫(渡部篤郎)は、「あけぼの」再生担当執行役員に就任。経営状態が良くない企業で容赦ないリストラを断行し“首切り屋”と揶揄されながらも、いくつもの企業を再生させていた。芝野は、滝本からの「あけぼの」買収を社長である諸星恒平(筒井道隆)とともに拒否。TOB(株式公開買付け)を仕掛けようとする滝本に対して、「あけぼの」のバックについていたのは鷲津率いる「ホライズンジャパン・パートナーズ」だった。「ファインTD」のバックには、アメリカの軍需産業ファンド「プラザ・グループ」がおり、「あけぼの」のレーダー開発を防衛ミサイルシステムに使用する目的であることを掴んだ鷲津は、「あけぼの」のホワイトナイト(敵対的買収防衛策)の役割を担ったということだ。


 滝本が口にしていた通りに、「あけぼの」の買収は互いの情報収集合戦でもある。滝本は強欲で、全てのものを手中に収めなければ気が済まないような人物。画面いっぱいに舌なめずりする滝本が映し出されるが、マッサージ店やキャバクラ、さらには机を指で叩く動作で女性秘書にパソコンのクリックを操作させるシーンからは、その独占欲の深さが示されていた。滝本が鷲津への逆襲の一手として選んだのは、左遷など、芝野とその家族に対する仕打ち、そして「ホライズン」で鷲津の右腕のような位置にいたアラン・フジタ(池内博之)の裏切り行為の斡旋。特に、アランは鷲津とは“うどんとカツ丼”、“本社の考えるベスト、俺の考えるベスト”というように、馬が合わずにいた仲だった。それを嗅ぎつけた滝本の情報収集合戦勝ちというべきか。結果、鷲津は「ホライズン」から退き、アランが新社長に就任。「あけぼの」のホワイトナイトも降りることになる。

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