日本勢が強いファンタジア国際映画祭、今年の結果は? 映画評論家・小野寺系がレポート

 「北米のパリ」と呼ばれる、カナダ第二の都市モントリオール。映画ファンの間では「モントリオール世界映画祭」が世界的に有名だが、もう一つ、同じくらい注目されている映画のイベントが、ジャンル映画を対象とした「ファンタジア国際映画祭」だ。

 いま開催中の2018年ファンタジア国際映画祭に行ってきた小野寺が、受賞結果、現地の様子などをレポートしていきたい。

行きやすくなったモントリオール

古さと新しさの街モントリオール

 雄大なセント・ローレンス川の中洲に発展した、人口300万人を超える大都市モントリオールは、カナダ東部のケベック州にある。今まで日本からは乗り継いで行かなければならず不便だったが、2018年6月から、エア・カナダによる成田ーモントリオール間の直行便が就航したことで、日本との行き来が容易となっている。※現在の情報です。公式サイトにてご確認ください

モントリオールはアートで彩られている

 川沿いの旧市街や、高層ビルが立ち並ぶダウンタウンなど、古さと新しさが融合する、情緒ある美しい街だ。市街地や住宅地の一部ではアート作品が風景を彩り、様々な文化施設がある。住民はフランス系が7割ほどだが、移民も多く多様な民族が暮らしており、開放的な雰囲気。

 ファンタジア国際映画祭の時期の近辺には、世界的に有名なモントリオール国際ジャズ・フェスティバルや、サーカスフェスティバルなどが行われ、観光には事欠かない。

 開放的な国民性が実感できるのは、2018年10月より、カナダが娯楽としての大麻合法化に踏み切ったことからも分かる。現在はまだ違法だが、フェスティバル会場ではすでに吸っている人が見受けられ、独特な匂いを漂わせていた。※日本政府は在外邦人の大麻使用に注意を呼びかけています。

モントリオールでロケ撮影

 また、モントリオールまで来たら、もう少し足を延ばして、電車やバスで3時間ほどの距離にある、歴史ある街並みが堪能できる城塞都市ケベック・シティーも観光したいところだ。

 モントリオールやケベック・シティーでは、頻繁にハリウッド映画のロケ撮影が行われていることでも有名。アメリカやヨーロッパを舞台にした映画でも、じつはカナダで撮られていたというケースは多い。小野寺がモントリオールの街を歩いたときも、『M.M.』(おそらく伏せられた仮タイトル)の撮影現場に居合わせた。一体何の映画だったのか気になる…。

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