清野菜名、志尊淳、奈緒……『半分、青い。』永野芽郁演じるヒロインを支える注目の若手役者たち

 18歳にして一世一代の闘いを挑みに、たったひとりで東京へと乗り込んだ楡野鈴愛(永野芽郁)。早くも第8週目へと突入した『半分、青い。』(NHK)は、「岐阜編」を終え「東京編」が大いに盛り上がりを見せている。「岐阜編」では、おてんばな幼少期の鈴愛(矢崎由紗)と彼女を囲む大人たちとの家族のドラマや、高校生になった鈴愛の青春を謳歌する姿を、我が子のことのように見守っていた方も多いのではないだろうか。家族や友との、涙ながらの別れののちに幕を開けた「東京編」では、鈴愛自身の成長もさることながら、やはり注目なのは、彼女を囲む仲間たちの顔ぶれの変化である。

「岐阜編」チームワークが魅力的!

 ふくろう商店街の人々の憩いの場である「喫茶 ともしび」に、ことあるごとに集っては、恋に夢にと、はしゃいで語り合った鈴愛と幼馴染の仲間たち。その“いっつも一緒”なチームワークが魅力的であった。

西園寺龍之介(ブッチャー)/矢本悠馬(1990年生まれ)

 お調子者の“ブッチャー”こと、西園寺龍之介を演じている矢本悠馬。2003年に映画『ぼくんち』で子役としてデビューし、朝ドラ出演は『てるてる家族』(2003-2004)、『花子とアン』(2014)に続き本作が3作目で、いずれもいわゆる“ボンボン”役を演じてきた。「岐阜編」での、萩尾律を演じる29歳の佐藤健の高校生姿に大きな注目が集まっていたが、矢本も現在27歳でありながら高校生役に見事にハマっていた。そんな彼は映画『ちはやふる』シリーズ(2016-2018)や『君の膵臓をたべたい』(2017)、前クール放送のドラマ『賭ケグルイ』(MBS・TBS系)などでも高校生役で存在感を示し、いまや学園を舞台とした作品に欠かせない俳優である。今作でも愛嬌ある笑顔と、アクションもリアクションも軽快なノリの良さで、作品に活気を与えていた。ブッチャーは京都の大学に進学してしまったため、「東京編」に入ってからというもの登場はないが、あのどうにも憎めない底抜けの明るさが恋しいものである。

木田原菜生/奈緒(1995年生まれ)

 鈴愛の親友・木田原菜生を演じている奈緒。高校生時代にスカウトされた彼女は地元の福岡を中心に活動していたが、拠点を東京に移してから着実にキャリアを重ね、注目を集めつつある。出演本数こそまだ少ないが、オーディションにて、この自身と同じ名前の読みである菜生役を射止め、知名度が急上昇中。本作を機に、これからの活躍に大きな期待が集まる存在だ。本作で演じる菜生というキャラクターは、実家の「おしゃれ木田原」の将来のため、仲良し4人組のなかで最も地元から近い、名古屋の専門学校に進学。鈴愛が上京する日のバス停での別れのシーンの、涙ながらも真っ直ぐに伝えた菜生の想いには、思わず涙がこみ上げてしまった。矢本演じるブッチャーと同じく、「東京編」に入ってからその姿を見せていないが、次に登場する時にどのような成長を遂げているのか実に楽しみである。

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