中川大志の“王子様キャラ”になぜ好感が持てるのか? 役柄に安心感を与える内に秘めた特性

 もともと中川は、小学生のころから芸能事務所に所属し、11歳のとき、俳優デビュー。中学生のときには、高視聴率をマークした『家政婦のミタ』(日本テレビ系)で、松嶋菜々子演じる主人公が働く家の長男を好演するなど、俳優としてのキャリアはある。これまでにはキラキラした役柄を演じることもあったが、やはりいまどきのイケメンよりも、一本筋の通った硬派で真面目な側面を持つキャラクターを演じると、その魅力は引き立つ。映画『坂道のアポロン』でも、1960~70年代の設定のなか、豪快で硬派な高校生は彼のはまり役だった。

『坂道のアポロン』より (c)2018映画「坂道のアポロン」製作委員会 (c)2008小玉ユキ/小学館

 2016年には、ファッション誌『ViVi』(講談社)が主催する「国宝級イケメンランキング」で1位に輝いた中川。本人は「選んでいただけるものなので、名前が挙がるだけでもうれしい」と笑顔を見せていたが、謙虚さを持ちながらも、俳優という仕事に対しては、常に課題を見つけクリアしようと向き合うストイックさもある。

 表面的な華やかさだけではなく、内に秘める骨太な部分が彼の特性として、役柄に優しさ、誠実さ、安心感を与えているのだろう。その意味では、馳天馬のような王子様がはまればはまるほど、それとは真逆のダーティーな役柄の中川もみてみたいと思ってしまう。

■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

■放送情報
『花のち晴れ~花男 Next Season~』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜放送
出演:杉咲花、平野紫耀(King & Prince)、中川大志、濱田龍臣、飯豊まりえ、今田美桜、鈴木仁、中田圭祐、反町隆史、佐々木すみ江、デビット伊東、木南晴夏、堀内敬子、テット・ワダ、志賀廣太郎、高岡早紀、滝藤賢一、菊池桃子
原作:神尾葉子『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(集英社『少年ジャンプ+』連載)
脚本:吉田恵里香
音楽:大間々昂
主題歌:「シンデレラガール」/ King & Prince(Johnnys’ Universe)
プロデュース:瀬戸口克陽
協力プロデュース:齊藤彩奈
演出:石井康晴、坪井敏雄、岡本伸吾
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/hana_hare/
公式Twitter:@hanahare_tbs
公式Instagram:@oto_edogawa

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