剛力彩芽、“ミタゾノ”の異質性を際立たせる存在に 『家政夫のミタゾノ』シーズン2のインパクト

 松岡昌宏が女装姿で最恐の家政夫を演じる『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)。一度見たら忘れない(どころか夢に出てきそうな)強烈なインパクトのビジュアルはもちろん、あらゆる家事がパーフェクトなうえに、派遣先の膿まであぶりだしてしまう型破りな言動、そしてそれを演じる松岡の振り切った演技は、第1シリーズでも大きな話題を集めた。

 それから1年半、まさに待望といえる第2シーズンの放送がスタートした。第1話冒頭、ロケット発射の失敗シーンから始まり、チャンネルを間違ったと思った人も多いのではないだろうか。しかし、その直後、折れたネジを手に不敵な表情のミタゾノが登場し、前シリーズ同様、スカートをまくり上げてガニ股&全速力でこちらに向かって走ってくる姿を観て、「ミタゾノさん、待ってました!」と思ったのは筆者だけではないはず。

 その第2シリーズでは、ミタゾノの相棒となる新人の家政婦を剛力彩芽が演じている。好奇心旺盛なドジっ子タイプだった第1シーズンの花田えみり(清水富美加)に比べると、剛力が演じる五味麻琴は優等生キャラに見える。目の前にあることを素直に信じ、感情に流されやすく情にも弱い。これはある意味、ミタゾノとは真逆のキャラクターで、麻琴が優等生キャラであればあるほどミタゾノの異質性が際立っていく仕掛けとなっている。ゆえに、この2人が今度、どういう化学反応を起こしていくのか期待は高まるばかりだ。

 もちろん、ミタゾノの豪快さは健在で、第1話では、ミタゾノたちが派遣先された工場で火事騒ぎが起き、工場内に閉じ込められた人たちがあたふたする中、ゴジラが踏んでも壊れないはずのネジで施錠されたドアをけ破るシーンが。それまで「痛み入ります」と丁寧すぎるほどの言葉遣いだったミタゾノが、突然、「どいてろ!」と男声で放つ言葉のインパクトは絶大だ。

関連記事