最後まで松本まりか劇場全開! 『ホリデイラブ』最終話で見せた常軌を逸した怪演

 不倫をテーマにしたドラマ『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)は、番組開始時よりその過激な演出やキャスト陣による常軌を逸した演技がSNSを中心に話題を呼び、最終回直前の第7話にて盛り上がりは最高潮へ。

 原作『ホリデイラブ~夫婦間恋愛~』(DeNA『マンガボックス』)が連載中であることから、ドラマがどのような終わりを迎えるのか注目されていた。「正妻VS魔性ーー最後の対決」という予告テロップの通り、第8話「新たなる希望」では後半30分にて「高森杏寿(仲里依紗) VS 井筒里奈(松本まりか)」というラストバトルに突入。言い争いの末にとった里奈の行動に、SNSは最後まで“松本まりか一色”となった。

 里奈と別居していた井筒渡(中村倫也)は、子供2人を引き渡し、金銭面でも援助していくことを誓う。しかし、2人の息子・櫂とレミは再び渡の元へ。唯一、自分の味方だと信じていた子供たちにも見捨てられ、行き場を失った里奈は杏寿の元へと現れる。

「フフッ…私はなんにもなくなった。なのになんで? なんであなただけ何もなくしてないの?」「あなたが(杏寿の娘の)七香ちゃんを手放したくないのなら仕方がない。ちゃんと責任を果たすように純平さんにも伝える」。

 自身の幸せだけを優先し、妄想の中の純平を好きになった里奈。「純平さんがそばにいてくれればそれが幸せよ」と相手の気持ちが全く見えていない里奈に対して、杏寿には苦しみながらも夫婦として純平(塚本高史)と信頼し合える思いが生まれていた。2人の絆に打ちひしがれる里奈に、純平が「たとえ、生まれ変わっても君と一緒になることはない」とトドメの一撃を浴びせる。里奈は両手で頭を押さえ、動揺した表情を浮かべると、一点を見つめ杏寿と純平の元を去る。ここからが、里奈のラストステージだったーー。

 純平が働く東京本社のエントランスに現れた里奈は、大声でこれまでの不倫の様子、自身の顛末を話し始める。「そこにいる高森純平さんと!」と、里奈が指を差すシーンは、『ホリデイラブ』史上最も恐怖を感じさせるホラーである。シューベルトの「アヴェ・マリア(エレンの歌第3番)」がバックに流れる中、里奈は発狂し警備員に取り押さえられる。「ずるいのよ! 最低の男! 地獄に落ちろ!」と絶叫し、警備員を振りほどき、逃げ出した先の道路で自動車に勢い良く跳ねられるという壮絶なシーンだ。その狂気っぷりに、筆者は『デスノート』の夜神月のラストを思い出したほど。

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