舘ひろし×黒木瞳『終わった人』、今井美樹が主題歌担当 「気づけば涙がこぼれていました」

 6月9日に公開される、舘ひろし×黒木瞳W主演作『終わった人』の主題歌を、今井美樹が担当することが決定した。

 本作は、内館牧子のベストセラー小説を『リング』の中田秀夫監督が映画化した人コメディ映画。定年を迎え世間から“終わった人”と思われるようになった夫と、かつての輝きを失った夫と向き合えない美容師の妻との関係性を描き出す。主人公・田代壮介役を舘、その妻・千草を黒木がそれぞれ演じるほか、広末涼子、臼田あさ美、今井翼、田口トモロヲ、笹野高史らが出演する。

 本作の主題歌に決まったのは、布袋寅泰が書き下ろした、今井美樹の「あなたはあなたのままでいい」。同楽曲は、6月6日に発売される今井の3年ぶり20枚目のオリジナルアルバム『Sky』に収録される。このコラボレーションは、中田監督が今井に主題歌をオファーしたことで実現。今井が映画の主題歌を担当するのは 中田が監督を務めた1999年の『リング2』の主題歌「氷のように微笑んで」以来、19年ぶりとなるが、「『リング2』のラッキーミューズでもあり、今作の夫婦の世界観を繊細に表現できるのは彼女しかいない」と今回のオファーに至ったという。

 今井は『終わった人』という刺激的なタイトルに、「これは面白いと思って、台本も読ませて頂いてないうちから、これはもう参加させて頂こうと決めました」と快諾。監督からの書き下ろしリクエストを受けて、作詞・作曲は布袋が手掛けた。

今井美樹 コメント

昨年の春、この主題歌のお話をいただきました。『終わった人』という強烈なタイトルに心がすぐ反応して、まだ台本も何も読まないうちに、この作品に参加させていただくことを決めました。
『終わった人』というドキッとする言葉に、内館さんが何を託していらっしゃるのか、そして、あの中田監督がそれにどう反応されたのか、それをどういう形にされるのか・・そんな興味が頭を巡りました。
それはきっと今私も人生の秋を歩いているから。何かが終わって、でもまだ終わってもいない。この中途半端な道の歩き方を、自分なりに模索しながら、そして支えてもらいながら試している日々。でも今思うのは、それはそんなに悪くないということ。そしてこれからは、秋の実りをすくい上げながら、ゆっくりと味わっていきたい。
映画を見終わった時、もう胸がいっぱいでした。何度も吹き出して笑い、難しい気持ちでため息をつき、気づけば涙がこぼれていました。そして穏やかなラストシーンの後に、自分の声が流れて来た時、この作品に参加させていただけて本当によかったなぁ・・と思いました。
素敵な映画です。走り続けて来た人達、そして支えながら共に走って来た人達みんなに観ていただきたい。少し休憩して、息を整えて、今度は歩いていきましょう。

布袋寅泰 コメント

『PRIDE』から20年。
あの日「南の一つ星を見上げて誓った」私は、今も、ここにいる。
人生という道にナビはなく、誰もがそれぞれの足で一歩ずつ、迷ったり遠回りしたりしながらゴールを目指す。長き道のりを懸命にひたすら歩いてゆくと、ふと立ち止まり自問する時がくる。「ゴールって一体何だろう?」歳を重ね、人生が満ちる夕陽のように、日々の小さな一瞬に愛おしさを感じ取れるようになったら、ゴールだけが生きる目標ではなくなる。過去より未来より、大切なのは今。胸に咲いた思い出の花は散らない。
この映画は50代半ばを迎えた私たち夫婦にも力を与えてくれた。この歌が、心の故郷を目指して、今日も自分らしく生きていたいと願う人への、静かなエールとなりますように。

舘ひろし コメント

今井さんの温もりのある歌声と、人生の機微を優しさで表現された布袋さんの曲を聴いた時、壮介と自分自身が重なり合い、胸が熱くなりました。
「あなたはあなたのままでいい」そんな素敵な言葉が似合う映画であると、願っております。 

黒木瞳 コメント

夫婦は、不思議な“縁の糸”で繋がっています。その糸が綺麗な模様を編み出すときもあれば、絡みあい無様なダマになってしまうときもある。喜びも悲しみもともに過ごし、ときには怒りや無気力も共有し、夫婦という“縁の糸”を編んでいく。
布袋さん&今井さんの主題歌を聴いていると、その糸が織りなす 景色が鮮やかに見えました。

■公開情報
『終わった人』
6月9日(土)公開
出演:舘ひろし、黒木瞳、広末涼子、臼田あさ美、今井翼、田口トモロヲ、笹野高史
原作:内館牧子「終わった人」(講談社刊)
監督:中田秀夫
配給:東映
(c)2018「終わった人」製作委員会
公式サイト:http://www.owattahito.jp/

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