S・キング原作映画、成功の秘訣とは? キング本人と『ダークタワー』監督がコメント
『ショーシャンクの空に』『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』など数々の名作映画の原作を手掛けてきた作家スティーブン・キングの小説を実写化した映画『ダークタワー』が2018年1月27日に日本公開される。
『ダークタワー』は、現実世界と時空を超越する荒廃した異界“中間世界”を舞台に、主人公でガンスリンガーのローランド(イドリス・エルバ)とその宿敵の黒衣の男(マシュー・マコノヒー)との壮絶な戦いを繰り広げる物語。この“現実と空想を同時に描く”という設定は、キングの小説の中に多数存在しており、名作映画を生み出す秘訣ともいえる。
例えば、キングのデビュー小説を映画化した『キャリー』は、どこにでもありそうな田舎町に住むいじめられっこのキャリーが超能力を発揮し、町を恐怖に陥れる姿を描いた作品。また、トム・ハンクス主演の『グリーンマイル』には、大恐慌時代の刑務所を舞台に、人知を超える能力を持つ死刑囚が登場する。それから、子どもたちの日常に突如、恐怖のピエロ、ペニーワイズが現れる『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』にも、その設定が見受けられる。
その共通点を受け継ぎ、架空と現実の世界を巻き込んだ『ダークタワー』についてキングは、「中間世界には僕らの世界につながりがあると考えていて、本作では何もかもが崩壊した空白の場所である中間世界と現実をうまく並列させられた」と、その世界観を説明している。
『ダークタワー』の監督を務め、キングの熱烈のファンでもあるニコライ・アーセルは、本作を手掛けるにあたって“現実と空想の融合”に徹したそう。キングらしい作品に仕上げるためにはリアルさの追求が必要だったと明かしており、「中間世界やキャラクターたちなどのあらゆるところに、僕らの日常生活と同じだと感じるリアルさをもたせたんだ。登場人物たちが妙な話し方をするような映画にはなっていないよ」と本作の出来を語っている。
■公開情報
『ダークタワー』
2018年1月27日(土)、全国公開
監督:ニコライ・アーセル
出演:イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、 トム・テイラー
原作: スティーヴン・キング
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:http://www.dark-tower.jp/