『先に生まれただけの僕』最終回に「なるみんロス」続出 櫻井翔が下した決断とは?

 先週のクライマックスで、松原(多部未華子)から婚約破棄を言い渡され、さらに加賀谷(高嶋政伸)からは、校長を続けたければ樫松物産を辞めて転籍しろと言われる。同時に二つの選択に迫られた鳴海(櫻井翔)。彼が下す決断こそが、日本テレビ系土曜ドラマ『先に生まれだけの僕』のフィナーレとなった。

 結論から言えば、誰もが期待する通りの大団円となったことは言うまでもない。悩みながらも鳴海は、校長を続ける決意を固め、樫松物産を辞めて京明館高校の校長を続ける。そして松原には正式にプロポーズし、幸せな関係を取り戻すことができたのである。

 もちろん、主人公たる鳴海個人の物語は重要とはいえ、やはり気になるのは、これまでのエピソードで彼が目指そうとしてきたことが達成できたのか、ということである。まず第一に「学校を変える」という目標は、すでにドラマ中盤のオープンキャンパスである程度達成の目処が立っていた。生徒たちが結束感を持って、自分たちの学校を変えようとしたからだ。

 そこに残されていた課題は、反・鳴海派の3人の教師の存在。しかしそれを上手く導いたのは、意外なことに加賀谷の秘書・香坂(松本まりか)だったのである。郷原(荒川良々)に校長を辞めさせないよう伝えることを促し、渋々ながら彼は杉山(秋山菜津子)と河原崎(池田鉄洋)を説得する。

 何だかんだ言っても、鳴海の変えてきた学校の方向に居心地の良さを覚えていた3人は、直接鳴海に「やめないでください」ということによって、なかなか壊せずにいた壁が完全に取り払われたように思える。「教師が変われば、生徒も変わる」という流れが新たな京明館高校を作ったことは間違いないが、この3人に関しては、生徒が変わり学校が変わったことで、ようやく変化に繋がったということではないだろうか。

 そして、突然2月の受験の場面にジャンプし、さらに翌年度の夏休み前日の場面まで飛ぶという、かなり急ピッチのエピローグ。はっきりと、受験者数の定員割れが免れたかどうかは語られないが、過去最高の進学実績を叩き出したことは語られるので、おそらくは目標通りの良い結果となったと考えても良いのかもしれない。

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