山本美月が語る、『刑事ゆがみ』ヒズミ役への想い 「自分のオタク的な部分から想像して作っている」

「浅野さんは、いい意味で緊張感がない方」

ーー浅野さん演じる弓神(適当)との出会いの経緯もまた明かされていないですよね?

山本:弓神さんとの出会いはざっくりと聞いているんですが、言葉で説明できるほど明確な背景はまだ。ただ、今のところヒズミは弓神さんのことを信頼しています。

ーー第4話まででは、山本さん演じるヒズミは、弓神とのシーンしかないですが、ほかの人物と接点がないというのも面白いですよね。

山本:舞台挨拶の時にうきよ署の皆さんもいらっしゃったのですが、私だけ浮いているような気がして……。うきよ署の皆さんはすでに仲が良くて、チームワークが良い印象でした。私は浅野さんのほかには、たまに神木(隆之介)くんとお会いするくらいなので、ほかの皆さんとはお話しする機会もないんです。なので、打ち上げとかで馴染めるかなと今から少し心配しています(笑)。

ーー共演シーンが多い浅野さんの印象は?

山本:最初は怖そうだなと思っていたのですが、実際にお話ししてみると、子どものような無邪気さと天真爛漫さがある方でした。気さくに接してくださるので、お話していてとても楽しいです。浅野さんとお芝居するっていう、その字面だけでもドキドキしてしまいます。ですが、浅野さんは、いい意味で緊張感がない方なので、肩の力を入れすぎずに楽しくお芝居することができるんですよ。そういった部分も含めて尊敬しています。演じている弓神さんに近い性格なのかなと。

ーー弓神とヒズミの関係性についてなど、役作りの面で浅野さんと話し合うことはあるのですか?

山本:あまり話し合うことはないのですが、一度、第3話の中華料理屋でヒズミのガムをどうするかについて相談させていただきました。いつもネットカフェでガムを噛んでいる時は、マウスとかキーボードにガムを出しているんですが、外でご飯を食べる時は、どこに出せばいいのかなと。出したガムをもう一回噛むんだったら、お皿じゃないと嫌だなと思っていたんですが、一度カットがかかるとのことだったので、テーブルでいいんじゃないかという話になりました。第3話では、映る角度を考えてテーブルの表にそのままつけたのですが、本当はテーブルの裏につけたかったんですよね。でも、裏だと見えないので……。たまに、ああいうお店のカウンターの裏側に、ガムがついていることってありません? あれって多分ヒズミですよねっていう話を浅野さんとしていました(笑)。

ーーそういった細かいところまで考えているのですね。

山本:そうですね。あとは、ここの間が空くのでどうしましょうとか、そういった相談をさせていただいています。第3話では中華料理を食べる瞬間に、弓神さんから「ヒズミ」と話しかけられるシーンがあったのですが、そこまでの間がすごく長いんですよ。特にやることもなかったので、私、お箸とりますね、などとあらかじめ話し合ってから、撮影に挑みました。

ーー監督から演出があったり、台本に書いてあったりはしないのですか?

山本:そのシーンはなかったです。監督によって、演出などにも結構違いがあるんですよ。監督が西谷さんの場合は、あらかじめ細かいところまで考えられていて、割り本にも記されているので、私たちはそれに身を任せる感じです。ドライ(・リハーサル)の時に、西谷さんがさらに細かく指示を出してくださるので、ドライを重点的に何度か行ってから本番に入っています。

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