>  > 世界を取り巻く未来予言する『ヒューマンズ』

人間の役割をアンドロイドが代行? Huluプレミア『ヒューマンズ』は未来を予言する

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 いままで人間が果たしてきたあらゆる役割を、人間そっくりの万能アンドロイドが代行しているとしたら、どうだっただろうか…? Huluプレミアの『ヒューマンズ』は、そんなひとつの、あり得た「現在」を描くドラマだ。

 『ヒューマンズ』は、2012年にスウェーデンで放映されていたTVドラマ『Real Humans(原題)』が、『MI-5 英国機密諜報部』、映画版『SPOOKS スプークス/MI-5』の脚本家、サム・ヴィンセントらによって、イギリスでリメイクされた作品である。その内容は、いまのイギリス社会、そして世界を取り巻く未来を予言するようなものになっていた。ここでは、本作『ヒューマンズ』の内容を紹介しながら、その背景になっているものを読み解いていきたい。

人間の完璧な召使い、その名は「シンス」

 本作の中心となるのが、“Synth(シンス)”と呼ばれるアンドロイド(人間型ロボット)の存在である。シンスは人間にそっくりで、人間にできる様々な仕事を正確にこなすことができ、いまや職場や一定以上の収入のある家庭に広く普及している。

 シンスは感情がなく、たいていの命令を嫌がらずに実行してくれる。農作業、家事、育児、介護…。運転も代行してくれるし、スーパーマーケットにまでついて来て荷物を運んでくれる。そして夜のパートナーにまでなってくれる場合もあるのだ。

 人間とシンスが関わるとき、様々なドラマが生まれる。ある女性は、怒鳴ってばかりいる夫よりも、自分に忠実で細やかな気遣いをしてくれるシンスにときめいてしまう。確かに、自分の好みの容貌で要望をなんでも叶えてくれる存在がいれば、「もう人間のパートナーなんていらないのでは…?」と思えてくる。

 ベテラン俳優ウィリアム・ハートが演じるのが、過去にシンス開発に携わり、いまは隠居生活を送っている老齢のミリカン博士だ。彼の屋敷には、ときおり誤作動を繰り返す青年タイプの古いシンスが働いている。たいして役に立たず足を引っ張ってばかりのシンスだが、年をとって記憶が曖昧になっていく博士に、まだ家族がいた頃の思い出を話してくれるのだ。博士はその話を聞くたびに幸せな気持ちにひたることができる。

 このように、ときには人間以上に愛され、必要とされているシンスもいる。この世界では、シンスは人間にとってなくてはならない存在となっているのである。

我が家に「シンス」がやって来た

 さて、このドラマの中心となるのは、イギリスの都市に住んでいる中流階級で、両親と子ども3人という構成のホーキンス一家である。この家は忙しい日々のなか家事がおろそかになっており、掃除や洗濯、料理などをこなせるシンスを購入することになる。シンスは高価ではあるが新車よりは安い。ホーキンス家にやって来た、女性型で魅力的な見た目のシンスは「アニータ」と名付けられる。彼女は美味しい料理を作り、部屋や汚れ物をキレイにし、小さい子どもには絵本を読んで寝かしつけてくれる。

 しかし、そんな完璧なアニータにフクザツな感情を抱く母親のローラ。彼女は本能的に、アニータの挙動に何かおかしなものを感じ始める。またコンピューター・プログラムに詳しい学生、長女マティーは技術者としての視点で違和感を抱く。アニータは、感情や意志を持っていないシンスだとは思えない。言動やちょっとした反応から、何かを隠しているような気がするのだ…。

意志を持った「彼ら」は何者なのか?

 第1話では、その秘密が一部明かされることになる。数ヶ月前、アニータを含めた数人のシンスたちが、会社の管理から逃れ、逃亡生活を送っていた。このシンスたちは他のシンスとは異なり、自分の意志を持っているように見える。だが、あえなく彼らは会社の手の者に捕獲されてしまう。シンスたちは再び管理下におかれ、別々の場所へ送られてしまう。この段階では「ミア」と呼ばれていたアニータもまた、新たにプログラムを更新され、「新品のシンス」として売り出されていたところを、ホーキンス一家に買われたというわけだ。

 しかし、彼らは一体何者なのか。なぜ人間のように意志を持っているのか。そして、彼らは再会することができるのだろうか。この後の展開がどうなるのか、どんな秘密が裏に隠されているのかは、ぜひドラマで確認してもらいたい。

      

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