いよいよクライマックスへ 『リバース』第7話に用意されていた衝撃の展開
「ようやく解き明かされた真実はあまりに残酷すぎた」。深瀬和久(藤原竜也)のセリフで終わる第7話のラストは、そのセリフの通り、思わず声を上げるほどの衝撃が待ち受けていた。これまでの7回の放送で描いてきた、「告発犯は誰か?」というこのドラマ最大の謎が、ラスト5分間で解けるのだ。
第7話において、ラストに向けて物語が走り出したのは、谷原康生(市原隼人)の「ホームに落ちた時、一人じゃなかった。女がいたんだ」という一言。深瀬、谷原、浅見康介(玉森裕太)、村井隆明(三浦貴大)は、10年前に事件で亡くなった広沢由樹(小池徹平)の友人から送られてきた卒業アルバムによって、告発犯を知ることとなる。広沢と結婚を考えていた「河部」という女性。写真を見るや否や、その彼女を知る谷原、村井は驚く。そして、深瀬もまたその一人だった。ドラマの原作小説を書く湊かなえは、誰もが驚く想像力で物語が展開し、人の心に潜む悪を描く。言わば、第7話のラストは湊の真骨頂が発揮されたシーンだ。
そして、今回の第7話で機能してくるのが、川本友里(夏菜)の存在だ。深瀬は、広沢と付き合っていた女性「河部」が告発犯だとにらみ、ナース姿の彼女の写真を手掛かりに捜索するも、その彼女は名前の似た人違いだった。「高校時代、広沢先輩は仕方なく私と付き合っていただけ。誰にでも優しくて、結局人のことを傷つけるんですよ。今思い出しても腹立つ」「みんな自分の見たいところしか見ないから。本当は、知らない顔だっていっぱいあるのに」。人は様々な顔を使い分けて生きている。そこには善だけでなく、悪の顔も潜んでいる。