河出書房新社の文芸誌『スピン』が29日発売の16号で終刊 斉藤壮馬の新作や竹尾での記念イベントも

 河出書房新社が発行する雑誌『スピン/spin』第16号(最終号)が、6月29日に発売されることが発表。あわせて表紙と目次が公開された。

 『スピン/spin』は2022年7月に創刊が発表され、同年9月から刊行がスタートした雑誌。当初から16号限定の刊行として企画されており、今号で終刊となる。最終号の表紙は、ポール・コックスの絵と作家・恩田陸の「ことば」によって飾られる。

 表紙と目次の紙は、紙の専門商社・株式会社竹尾の協力のもと、毎号異なる紙が使用されてきた。第16号の表紙は雲のような地模様と縦模様が掛け合わさったファインペーパー「プリマN – FS」、目次は和紙「檀紙」の皺模様を機械抄きで再現したファインペーパー「新だん紙 きらら 金」が使われる。

 最終号は、声優・斉藤壮馬の短篇「フェアウェル・パーティー」からスタートする。十年ぶりに帰省した水乃が、家族団欒の食事の席で「離散式」を告げられるという物語。あわせて、初小説集『風を飼う方法』が話題の小原晩が短篇「看板」を、書評家の渡辺祐真がゲーム会社を舞台にした小説「願わくばやりたいことをやって死ぬ」を発表する。詩人・和合亮一の初小説「ノックは猛烈に、夜中に。」も掲載される。

 第14号の「真夜中」に続く「1テーマ・ジャンル横断企画」第2弾として、「勇者」をテーマにした企画が展開。小説を金子玲介、詩を岩倉文也、短歌を榊原紘、俳句を松本てふこ、エッセイを伊藤亜和、絵を塩川いづみが担当する。

 歌人・岡本真帆による短歌の連作「レンチキュラー」、エッセイには岡野大嗣、木村亮、島薗進、寺沢大介、中島かずき、マンスーンが登場。さらに、皆川博子の特別寄稿や、沼田元氣による写真と文のページも掲載される。

 創業140周年特別企画「140人・140冊・この1文」第4回には、書店員の梅﨑実奈、作家・歌人の川野芽生、作家の白井智之、VTuberの儒烏風亭らでん、作家の梨など20名が選者として参加する。各選者が「河出の1冊」を選び、デザイナーの寄藤文平による描き下ろしイラスト「ふくろうさん」とともに発表する。

 連載では、読書猿「複合バイアス──連鎖・併発・ループする認知バイアス」第3回、最果タヒ「キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる」最終回(「ガラスの仮面詩集」)、斉藤壮馬「書を買おう、街へ出よう。」、渡辺祐真「詩歌の話」などが掲載される。「コラム 日々」には俳優の太田緑ロランスが寄稿。「本の話」最終回には本誌デザイナーの佐々木暁が登場し、創刊秘話とデザイン秘話を語る。書評「絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本」には編集者の戸川安宣、哲学者の永井玲衣が登場する。「紙の話」特別編では、株式会社竹尾の会長・竹尾稠にライターの武田砂鉄が迫る。

 なお、当初から16号限定で開始された経緯から、連載が終了していない作品もある。連載情報・書籍化情報については「スピンのX」、「WEBスピン」で案内される予定だ。あわせて『スピン/spin』終刊記念イベントが7月17日18時30分より、千代田区神田錦町の株式会社竹尾 見本帖本店2階にて開催される。詳細は別途案内される。

■書誌情報
『スピン/spin』第16号
価格:330円(税込)
発売日:6月29日
出版社:河出書房新社

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