【漫画】コンビニ店員は客の心理がわかる? コンビニにおける「あるある」満載『わかる、俺もそう。』

 コンビニの店員は何を考えて働いているのか――。レジの向こう側からの視点を静かに描いた漫画『わかる、俺もそう。』が、Xで約4万のいいねを集め話題となっている。

 買い物の“あるある”を静かな視点で切り取る本作は、なぜ多くの共感を呼んだのか。着想のきっかけやキャラクターづくり、作画のこだわりについて作者・霰屋さん(@yuki_arareyane)に話を聞いた。(小池直也)

続きを読むには画像をクリック

『わかる、俺もそう。』(霰屋)

――いいねが約4万集まっていますが、これについてご自身としてはいかがですか? どこが読者に刺さったのだと思います?

霰屋:「あるある」を中心にしたエピソードや、素朴な登場人物を身近に感じてもらえたのかなと思っています。

――なぜコンビニ店員を主人公に?

霰屋:日常を舞台にしたお話を描くのが好きなので、コンビニ店員さんを主人公にしました。買い物は「あるある」が生まれやすいシチュエーションなので個人的に描きやすい題材でした。

 お客さんの立場から考えてみたり店員さんの立場から考えてみたり、両者の視点から話を展開していくことに面白さを感じます。

――各エピソードはどのように考えているのでしょう?

霰屋:自分自身のあるあるエピソードを描くこともあれば、想像を膨らませて描くこともあります。「この人は心の中ではこんな風に考えているんじゃないか?」と勝手に想像して漫画を描くのが好きで。

 何かを取り入れよう、と自分からネタを探しに行くことは、ほとんどありません。描きたいシチュエーションや出来事がないと作業が始まらないので、次々に新作を描けないのが難点です……。

――気に入ってる場面をひとつあげるとしたらどこになりますか。

霰屋:ホットスナックのエピソードの「いいよ今からでも コロッケ?からあげ?」のシーンがお気に入りです。この台詞を言っている主人公の顔が単純に好きなのと、観察好きな主人公の性格と思いやりの心がよく出ているなと思います。

 あとは初めて描いたエピソードだから思い入れがあるのかもしれません。私自身も「店員さんに声をかけるタイミング」は色々な場面で迷うことがあるので親近感を感じます。

――キャラクターデザインは、何かをイメージされたり?

霰屋:これというものはありませんが、真っ黒な目に真っ黒な髪という組み合わせは昔から好きです。「夜のコンビニ」という舞台にも合っているかなと。また長めの髪で顔周りを隠すことで、自己主張をあまりしない物静かな青年であることを表現しました。「愛想はないけど、なんとなく可愛い」という印象になっていたら嬉しいです。

――線が独特なタッチの絵柄だなと感じましたが、作画についてのこだわりがあれば教えてください。

霰屋:本作に関して言えば、シンプルでうるさくない作画を心がけています。読んでる人が意識しない部分は、わかりやすく手を抜いています。

 自分自身は画力が高いわけではないので、完成度の高さで目を引くことができないと思うんです。なので「こういう絵柄やキャラクターデザインが可愛い/かっこいいと思う」という意志を、拙いながらも強調することで興味を持ってもらえたらと頑張っています。

 とはいえ、上手に描けるようになりたかったので「自分は画力で勝負できるタイプではない」と受け入れることは、悔しいことでした。今は「好きになってもらうこと」と「楽しんでもらうこと」を目指して描いていますね。

――今後はどんな活動をされていきますか。

霰屋:引き続き、好きなものを楽しく描いていけたらいいなと思っています。個人的に描いているシリーズ作品がいくつかあるので、まずはそれを進めていきたいです。

 あとは、今まで描いたことのないようなシリアスな世界観の漫画にもチャレンジできたらいいなと思います。

関連記事