【漫画】学校イチの怪異と言えば? オチまで笑えるホラーコメディ『怪異に好かれる体質の女子高生の話』
幼少期から変なものをよく見ていた女の子・佐々木すずか。高校進学を機に「普通」の暮らしを望むも、怪異に好かれる体質の彼女に平穏は遠い。たまたま目にした張り紙を頼りに、藁にもすがる思いでオカルト倶楽部に赴くも、そこにいたのはこっくりさんをしているオカルト倶楽部の部長・小田倉かつきで……。
ニヤニヤできつつもヒヤヒヤしてしまう『怪異に好かれる体質の女子高生の話』がXに投稿された。本作を手掛けた桐島豊さん(@giri_kirishima)に、制作した経緯など話を聞いた。(望月悠木)
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怪談や都市伝説などのオカルトが好き
――今回『怪異に好かれる体質の女子高生の話』を制作した経緯は?
桐島:担当編集さんとの打ち合わせ中、「学校を舞台にしたボーイミーツガールの物語を描いてみませんか?」と提案され、そこから制作を進めていきました。
――怪奇に好かれる女子高生と、怪奇に興味津々な男子学生の物語でしたね。
桐島:もともと怪談や都市伝説などのオカルトが好きで、舞台も学校だったので、この2つをうまく絡められないかと考えました。そこで、オカルトと部活を掛け合わせることにしたんです。ただ、男女2人組がどちらもオカルト好きだと物語が単調になってしまうと考えたので、2人の性質をあえてあべこべにするなど工夫しました。
――2人の出会いから、テケテケという怪奇を見に行くという展開は、どのように決めていきましたか?
桐島:学校の怪談といえば、トイレの花子さんや動く人体模型などが王道だと思います。ただ、テケテケは作中でも触れている通り、「話を聞いた者のもとにやってくる」という時限爆弾のような特性があります。「これは面白いかも」と感じたので、その性質を活かして、今回はストーリーに組み込みました。また、「“小田倉の術中にまんまとハマってしまった、少し可哀想な佐々木”という構図にしたい」という思いがありました。
――小田倉が「トホホ」な感じになるオチも、綺麗に決まっていましたね。
桐島:「七不思議をすべて解決して大団円」というよりは、「この物語、まだ続くかも?」と感じさせるように、「2人のこれからを想像できる余白を残したい」という願望から、この形にしました。また、「小田倉の性格からして、クラスの中でかなり浮いていそう」と容易に想像できたことや、「クラスでのペア分けの際に、友人がいなくて1人余ってしまう」というシチュエーションが、インターネット上では“みんなのトラウマ”として有名だったこともあり、そこから着想を得ています。
どことなく貞子寄り? テケテケのキャラデザ
――小田倉かつきと佐々木すずかのメイン2人は、どのように作り上げましたか?
桐島:小田倉については、自分自身が目つきの悪い三白眼キャラを好む傾向があり、「じゃあ自分でも作ってみようかな」と思って生まれたキャラクターです。「見た目は暗くて目つきも悪いのに、口を開くとものすごくうるさい」というギャップがほしくて、そこからいろいろと設定を付け足していきました。
――一方、佐々木は?
桐島:佐々木すずかは、「そんな変人に振り回され、ツッコミが追いつかない可哀想な女の子」という、いわば被害者ポジションになるように作っています。見た目については、小田倉とは対照的に、「クラスの人気者で、友達も多い可愛い子」という感じのビジュアルにしました。
――テケテケのキャラデザも印象的でした。
桐島:テケテケは諸説ありますが、「電車に跳ねられて上半身だけになった女学生が、自身の下半身を探して彷徨い、この話を聞いた者のもとにやってくる」という恐ろしい怪異として知られています。「女子学生」と「下半身がない」という特徴を踏まえてデザインしました。長い髪を振り乱しながら、這いつくばってくるイメージがあったので、見た目もどことなく貞子寄りになっています。
――白と黒を使い分けた色使いで、心霊漫画としての雰囲気も醸し出されていました。作画面で意識したことは?
桐島:今回はあくまで、「ボーイミーツガールコメディ>ホラー」というバランスで描いていたため、キャラクターは全体的にデフォルメ気味にしています。正直なところ、制作当時はまだトーンの扱いや処理に慣れておらず、「とりあえずベタと線画だけで表現しよう」と考えていたのですが、かなり四苦八苦しました。
――今後の漫画制作の予定など、教えてください。
桐島:現在『サンデーうぇぶり』(小学館)にて『あもうときじま』を連載中です。『怪異に好かれる体質の女子高生の話』同様、あべこべな性質の男女バディによる、“あの世へ死者の魂を送迎する送迎員たちの日常コメディ”という、オカルト要素も含んだ作品になっています。単行本第1巻も発売中です。これからも「楽しい!」と思ってもらえる作品をたくさん描いていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします!
■『あもうときじま』は「サンデーうぇぶり」(小学館)で連載中!:https://www.sunday-webry.com/episode/2550912965611660517