「過去と向き合い、未来を選び取る高校生たちの物語」 騎月孝弘『さよならエンドロール』刊行

 『さよならエンドロール』(騎月孝弘 著、双葉社)が11月12日(水)に発売された。

 10代向けライト文芸レーベル「双葉文庫パステルNOVEL」より発売の本作は、3年ぶりに再会した仲間たちと映画制作を通じて奇跡のような出来事を経験し、今の自分を見つめ直し大切なものに気付いていく青春ストーリー。

 高校三年生・受験生のサクは、母親とのケンカをきっかけに家を飛び出し、かつて住んでいた田舎の祖母の家を訪れる。当時通っていた中学の校舎を歩いていると、3年前に亡くなったはずの美織に遭遇する。彼女の願いは、中学時代に未完成だった映画をもう一度撮り、完成させることだった。サクはバラバラになっていた仲間たちを集め、絆を取り戻すように映画制作にのめり込むが、やがて台本と同じ奇妙な出来事が現実でも起こるようになっていくーー。

 作者の騎月孝弘は、エブリスタ×スターツ出版文庫賞部門賞を受賞した『きみと見つめる、はじまりの景色』や、第11回天竜文学賞を受賞した『太陽と月の図書室』などで知られる作家。繊細な心理描写と情景描写を特徴とし、青春期の一瞬を丁寧に切り取る作風に定評がある。本作について騎月は、「過去と向き合い、未来を選び取る高校生たちの物語」と述べている。

騎月孝弘 コメント

未完成の映画、失われた絆、そして彼女はもういない。
もし、あの夏にやり残したことがあるなら――この物語はきっと、あなたの胸に届くはず。
まあ、高校三年生で受験生なのに映画撮ってる場合か?って話なんですが、でも、やらずにはいられなかったのでしょう。泣いて笑って、青春こじらせて。
『さよならエンドロール』は、過去と向き合い、未来を選び取る高校生たちの物語です。
読後、あなたのなかの青春が静かに目を覚ますかもしれません。

小説紹介インスタグラマー・空蒼 感想コメント

この"完璧"な結末を前にして、涙せずにはいられませんでした。
人生の岐路に揺れる高校生たちの迷いや葛藤、映画制作を通じて深まる友情に恋心。青春を全力で駆け抜ける高校生たちの、ひと夏の物語。
ラストはきっと、このタイトルの意味に泣いてしまうはずです...。

■書誌情報
『さよならエンドロール』
著者:騎月孝弘
価格:759円(税込)
発売日:2025年11月12日
出版社:双葉社

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