『D.Gray-man』世界の“最大の謎”とは? 『週刊少年ジャンプ』から移籍、3年ぶり最新刊を読む
■物語の根幹を揺るがす事実も明らかに!
またアポクリフォスが護り続ける“ハート”の正体も、長年ファンの間で考察されてきた大きな謎の一つ。ハートのイノセンスはこの世にただ一つしか存在せず、もし破壊されれば残りのイノセンスもすべて消滅してしまう。逆に世界の終焉を止める力を持ちうる存在でもあり、この聖戦の勝敗を決する切り札とも言えるだろう。
これまでアレンや仲間のリナリーにハートの可能性が浮上したが、結局その正体は今なお明らかにされていない。ただ現時点では、アポクリフォスがハートと直接繋がる唯一の存在であることは明白で、アレンと初めて対峙した際にも「みんなアレンを心配しているよ とくに『ハート』の御方がね」と意味深な言葉を残していた。
アレンがハートである可能性はほぼゼロになったとも言えるが、果たしてその正体はすでに登場しているキャラクターなのか、それともまだ姿を見せていない人物なのか……。この先、真実が明らかになることに期待したい。
そしてもう一つ、ファンの間で大きな関心を集めているのが、『D.Gray-man』の世界そのものにまつわる謎。実は掲載誌を移籍して以降、高層ビルが立ち並ぶ現代のような風景が1コマだけ登場したことがあった。
それはノアの一族、ロード・キャメロットの発言によれば、どうやら地上と空を突き破るような巨大な存在――「柱」によって消された世界だという。そして、柱は“いつか千年伯爵が成るといわれるもの”だと説明されている。
さらに気になるのが、過去編にてクロス元帥がロードに向けた言葉だ。「ここはおまえらがいた世界じゃない」「同じ運命を辿るとは限らん」などの発言から、『D.Gray-man』の世界が“ループ”している可能性、あるいはパラレルワールドが存在する可能性が浮上している。世界の秘密が明らかになった際には、ノアの一族の“真の狙い”も見えてきそうだ。
もちろん今回紹介したのはあくまで物語の一部にすぎない。この機会に最新刊まで追いついて、深淵なる世界の謎に向き合ってほしい。