千葉雄大 最近の悩みは「話が広がらないこと」飾らない人柄で炸裂する本音トークを聞く

■文字にすると冷たく感じられちゃうから、僕の発言の文末に全部「☆」をつけてほしい

――先ほどロゴについても千葉さんのアイデアが反映されていたとのお話でしたが、今回の本の装丁などにはご意見は出されたんですか?

千葉:一応、いくつかあったデザイン案からチョイスさせていただきました。写真集とは違うので写真が全面にくるのはちょっと違うかな、と思いつつ、でもこのタイトルだけじゃ誰の本だかわからないかな、とか考えて。なので、この写真を名前で切り抜いたデザインのものを選びました。個人的には、なんか新しい感じがして気に入っています。

――北海道での撮り下ろし、親友の田中さんとの対談も千葉さん発信ですか?

千葉:はい。「誰がいいですか?」って聞かれたので、「田中で」って(笑)。全然芸能の友だちでもないのでアレかなと思ったんですけど。そしたら「それがいい!」ってなって。

――親友ならではの視点で語られた思い出がとても貴重に感じました。高校生のころの千葉さん、眼鏡をかけておとなしい感じだったんですね。

千葉:この撮影をしたあと、プライベートでまた田中とご飯に行ったんですけど、僕も彼も眼鏡をかけていたからか僕だって気づかれず、ちょっと面倒な人たちに「おい、のび太!」なんて絡まれましたもん。

 ああ、あのころから変わってないんだなって。千葉と田中は、そのまんまなんだなって逆にグッときちゃいました。だからこの対談ページが、この本の中では1番好きですね。本文にもありましたけど、これが「エモい」ってことなのかもしれないって。

――田中さんからは原稿チェックのときに「優しい直しが来た」とお聞きしましたが、どういった内容だったんでしょうか。

千葉:僕は言葉が強いから、「このまま載せたらちょっとネガティブにとらえられてしまうんじゃないか」みたいな心配のチェックが入りました。本当、その通りで、けっこう文字にすると怖い印象になりがちで。

 それに、編集の方にもよく言われるんですよ。「千葉さんの受け答えって、正論すぎて話が広がらないときがあるって」。たとえば、「無人島に何を持っていく?」って聞かれたら食い気味で「眼鏡」って答えちゃって終わり、みたいな。

 ほら、「携帯電話」とか答えたら、「電波通じなくないですか?」とか「それでもお守りみたいな写真が入ってるんです!」みたいに話が広げられるじゃないですか。でも「眼鏡」って言われたら、「あ、うん……」って終わっちゃうって。たしかにそういうところあるなって。

――それでいうと、「最後の晩餐」がトークテーマのとき「寿司」で終わっていましたよね。

千葉:あははは。そうだった!

――「正論すぎて広がらない」と言われて反省した今、改めて「最後の晩餐は?」になんて答えますか?

千葉:お母さんの料理です! 「お母さん、お料理何が得意なんですか?」とか広がるじゃないですか。

――たしかに、広がりますね!

千葉:僕個人としてはそうやって頑張っていこうっていうモチベーションはあるんですけどね、本音としては「そういう質問しないで」って思ってる……って、ほら、またこうやってインタビューの記事として文字になっちゃうとすごく冷たく怖く感じられちゃいますよね。

 だから、もう僕の発言の最後に全部「☆」とか変な絵文字みたいなのをつけてほしいんですよ。あるじゃないですか(ピース&ウインクしながら)「キュピーン」とか「チュッ」みたいなやつ。もしついてなくても、脳内で補完しながら読んでくれないかなっていつも思っています。

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