「冷やし中華? ふざけるな」『美味しんぼ』海原雄山、最も怒らせた伝説のエピソード 

■ 海原雄山をより怒らせた人物といえば?

『美味しんぼ』の中心的人物、海原雄山。その個性あふれる存在は読者に強いインパクトを与え、連載終了後の現在も様々な場所で語られている。

  そんな雄山といえば、激しく怒りをあらわにすることで知られる。そこで今回は雄山を怒らせた人物を振り返ってみたい。

岡星良三

  美食倶楽部に勤務する料理人、岡星良三。彼はあることがきっかけで、雄山の怒りを買ったことがある。

  その怒りとは、タバコを吸ってしまったこと。雄山に自分の作った料理を振る舞うことに極度のプレッシャーを感じた良三は調理場を抜け、タバコを吸って心を落ち着けたのだ。

  料理には全く影響のない行動だと思われたが、雄山は微妙な匂いを感じたようで、「このあらいを作ったのは誰だ」と大激怒。良三が名乗り出ると、「貴様はクビだ」と一方的にクビにしてしまった。

  結局山岡士郎や調理主任・中川のとりなしで美食倶楽部に復帰したものの、「タバコを吸っただけで大激怒してクビ」という雄山の行動は読者に強いインパクトを与えた。

栗田ゆう子

  雄山と信頼関係を構築し、山岡士郎との和解に尽力した栗田。彼女も雄山を大激怒させた経験を持つ。

  きっかけは、東西新聞社の乗っ取りを企む金上に扇動された大原社主と帝都新聞嶺山社長が喧嘩をしたこと。「究極対至高」の対決に消滅の危機が迫ると、栗田は騒動に乗じて山岡と雄山の仲直りを目論み、美食倶楽部へと向かった。

  ここで栗田が対決存続に山岡の名前を出して力を貸すよう雄山に求めるが、「奴とは親子の縁を切ってある」と断る。この発言に逆上した栗田は「今年は赤ちゃんを作ろうと思いましたが、私はもう子供は作りません。山岡さんは素晴らしい人です、でも海原さんの血を引いている。冷酷で思いやりがなくて身勝手でわがままで愛情のかけらもない。そんな海原さんの性格が隔世遺伝で出たら大変なので」と吐き捨てた。

  栗田に対して優しさを見せてきた雄山もこの暴言には「この、甘やかしておけばつけあがって。私に向かってよくもそんなことを。この女を叩き出せ」と大激怒。そばにいた中川とおチヨも栗田の発言に唖然としていた。

  結局最後は雄山が優しさを見せ許したものの、この発言は「縁切り」になってもおかしくないものだった。

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