【ONE PIECE考察】「世界樹」はあのルーキーの再登場に繋がる? 北欧神話とエルバフの関係を紐解く

「北欧神話でのユグドラシルは、宇宙規模の大樹。その樹はすべてを支える土台で、そこには9つの世界があるそうです。ウォーランドと呼ばれる島に存在する1つの国であるエルバフは、複数あるうちの1つの世界なのかもしれません。そう考えると、今後他の世界の情景や冒険が描かれる可能性もあります。北欧神話には魅力的な場所がたくさんあるので、世界が膨らんでいくのは非常に楽しいですよね」

 神話のユグドラシルに存在する、9つの世界。そのなかで、『ONE PIECE』のウォーランドにも存在していてほしいと思う世界が、2つあると神木氏は続ける。

「私が個人的に気になっている2つの世界の1つ目は、永久凍土の世界『ニブルヘイム』です。神話では、ニブルヘイムは原初の巨人・ユミルが誕生した場所として伝えられています。エルバフの成り立ちや最初の巨人に非常に興味があるので、描かれたら嬉しいですね。2つ目の気になっている世界が、鍛冶が得意な小人たちが住む世界『ニダヴェリール』です。ドリーとブロギーは、武器を取りにエルバフに帰ったと語っていました。エルバフの戦士が使う武器は頑丈で、何よりも巨大です。『ニダヴェリール』のような世界の住人たちには、その武器を造る技術があり、その職人たちはエルバフと深い関係を築いている可能性もあります。また、もし鍛冶の国が登場したら、未だ目立った活躍シーンがないウルージの再登場も期待できるかもしれません。ウルージは、武器である“巨大鉛筆”の鉛筆削りを探すために海に出たという裏設定が、尾田先生によって明かされています。もちろんギャグだとは思うんですけど、尾田先生ならそれすらも上手く繋げて面白くしてしまいそうです。ウルージは唯一と言っていい、最悪の世代のなかでしっかりとスポットライトが当たっていない存在。彼が求めていた物がそこにあり、ルフィと再び同じ島に上陸することになれば、ウォーランドでも最悪の世代を中心キャラクターに加えた、冒険物語が幕を開けるかもしれませんね」

 北欧神話をモデルに、未知の種族や同世代の怪僧の登場が見られるのか。新たに足を踏み入れた島には、夢が広がっている。

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