『ONE PIECE』ビスビスの実 、『ドラゴンボール』太陽拳……一見“ザコ”っぽいのに超有能なバトル漫画の能力
物理攻撃だけじゃない? 応用力の高い「エコーズ・ACT1」
最後に紹介するのは、『ジョジョの奇妙な冒険』第4部で広瀬康一が使うスタンド「エコーズ・ACT1」。パワーはほとんどなく、物理攻撃ではほとんどダメージを与えられないが、「音を相手の体に染み込ませ、その音を貼り付けた位置から発する」という能力を持つ。
一見「ただ音を貼り付けるだけ」という能力で使えなさそうに思える。しかし直接音を貼り付けることで「同じ音をこだまのように反響させ続ける」ことで相手に精神ダメージを与えることが可能だ。使い方次第ではかなり幅広い用途に使えるこの能力。実際に作中では、公衆電話で電話のプッシュ音を響かせて電話をかけるなどの応用も見られた。
ちなみにエコーズ・ACT1は、ACT2、ACT3と変化していくごとに能力も少しずつ異なる。ACT2では尻尾を擬音や擬態語に変化させ、分離して貼り付けることで、貼り付けられた言葉に触れるとその物理的効果が現実化するという能力だ。例えば「ドジュウウ」という焼けるような擬音に触れると、火傷を負うほどの熱さを感じさせることができる。ACT3になると、ACT1、ACT2からの音を操る能力からは一変し、相手を「重く」するという能力に変わる。
バトル漫画に登場する技や能力は、派手で強そうなものが多い一方で、一見すると弱そうなものでも、戦略や使い方の工夫次第でその真価を発揮することがある。「自分だったらこの能力をどう使うか」と想像してみるのも、面白い楽しみ方ではないだろうか。