『嘘喰い』の驚くべきファンアートに迫稔雄「すげー!」 “漫画表現”にこだわった本作のアニメ化はある?

  6月6日まで横浜「Hideharu Fukasaku Gallery & Museum」で原画展が開催されている、人気漫画『嘘喰い』。海外のファンがXに投稿した驚きのファンアートに、作者の迫稔雄氏が「すげー!」と反応している。

 

 その内容は、1分30秒のアニメーション。多くのキャラクターが網羅された秀作で、心理戦と激しいバトルアクションの両軸で展開される『嘘喰い』の凄絶な世界観を見事に表現したアニメだ。この映像には中国語で、原画展の成功と迫稔雄自身の健康を祈りつつ、早期のアニメ化に期待する言葉が添えられている。

 『嘘喰い』は、2006年から2018年まで「週刊ヤングジャンプ」で連載されたギャンブル漫画。主人公は「嘘喰い」の異名を持つ若き天才ギャンブラー・斑目貘で、どんなギャンブルでも成立させ、対価を確実に取り立てる秘密組織「賭郎」による格闘アクションも人気を博した。

 映像映えする作品であり、2022年には実写映画が公開(加えてdTVオリジナルドラマ『嘘喰い 鞍馬蘭子篇/梶隆臣篇』が全4回で配信)アニメーションとしては「廃坑のテロリスト」編がODA化されているが、全編のアニメ化はまだ行なわれていない。連載終了から6年が経過した今もアニメ化を望む声は多く、今回のファンアートの引用ポストにも「アニメ化してほしい」というコメントが寄せられている。

 一方で迫氏自身は「漫画の表現」を突き詰めている作家で、2023年7月には「最近ある人に漫画描く時から映像化を見越して描かないといけないとダメだ言われたのだが。クソ喰らえだ。漫画の表現の最前線を行きたいわ!映像化見越して漫画描けるかよ!嘘喰いは漫画として読む用です。」とのポストも残している。

 アニメ化すれば盛り上がりそうな『嘘喰い』だが、迫氏が納得する映像が自告するかどうかが焦点になるかもしれない。今回のファンアートを好意的に捉えているように、制作サイドに作品に対する愛情と熱意にあふれたオファーがあれば、いつか実現するのではないか。一ファンとして、その日を楽しみにしたい。

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