【漫画】刑事たちが会話をしているだけなのに、なぜか面白い プロクオリティの日常系漫画がXで公開

刑事ドラマの影響

――今回『刑事たちが仕事の合間にただ会話をしているだけの漫画です』を制作した背景は?

紫良河:刑事ドラマなどでよく見かける、○○班とかバディとかがとても好きでした。普段は高校生や若い子ばかり描いていており、「ちょっと描いてみたいな」みたいな願望があって本作の制作を決めました。

――個性豊かなキャラが多く登場しますが、各キャラはどのように作り上げましたか?

紫良河:バディにするメンバーを互いに逆の性格にして、そこからそれぞれのキャラの年表を考えていきながら出来上がりました。ビジュアルは性格に合うような感じを意識しています。ちなみに、私が気に入っているキャラは大山課長です。

――会話劇でストーリーが展開するため、登場人物の関係性を必要以上に意識してセリフを決めなければいけない印象です。

紫良河:先述した通り、先に登場人物の生まれた時の年表を書いており、それを指針としてセリフを決めていきました。「年表と辻褄が合うようにした」という点はとても意識したと思います。また、ストーリー自体は頭に流れた登場人物の会話をただただ描いていった感じです。

――刑事ものですが事件や犯人は基本的に出てきません。刑事たちの何気ない日常会話を描くことは難しかったのでは?

紫良河:本作は仕事の合間に描いた息抜きの趣味漫画ですので、実は刑事という仕事はドラマやネットで出ている程度の情報しか調べていません。“朝から会議をしている”など、むしろ 刑事ならではの1日の流れを描くほうに難しさを感じました。

――「恋人にするなら誰が良いか」「なぜ警察になったのか」といった会話が展開されていましたが、トークテーマを決めるうえでこだわった点は?

紫良河:刑事であろうとも人間です。四六時中、事件の話題ばかりではないと思います。「刑事も普通の会話するかな」と思い、その辺りを意識して会話をしてもらいました。

――また、登場人物が多いからこそ、吹き出しに色がついているおかげで「誰のセリフなのか」ということがわかりました。

紫良河:4コマ会話劇なので、どう考えても読みにくくなることはわかりきっていたため、色を付けました。

――最後に紫良河さんの今後はどのように漫画制作に取り組んでいく予定ですか?

紫良河:身体面や精神面の健康が保たれる限りは、この仕事に携わっていきたいと思っています。また、現在ガンガンONLINEさんで連載している作品があるため、見ていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

■『つくもの万処』(ガンガンONLINE)
https://www.ganganonline.com/title/1926

関連記事