【ライトノベル最新動向】『狼と香辛料』『声優ラジオのウラオモテ』などアニメ化作品の新刊が登場

 タイトルが妙に気になる作品が、4月18日発売の川岸殴魚『シスターと触手 邪眼の聖女と不適切な魔女』(ガガが文庫)。シスターで触手とくれば浮かぶのはインモラルなビジョンだが、ストーリーも実際に触手召喚のスキルに目覚めたシオンが、シスターの命じるままに触手を太くし大きくして自分を冤罪に陥れた世界に挑む。いったい何が起こるのか?

 4月25日発売のしめさば『サキュバス四十八手2』(ダッシュエックス文庫)もサキュバスのお姫様・スズカと共に、世界を救う「サキュバス四十八手」なる儀式を完遂することに挑み続けるアベルの物語の第2弾。今回も相当にヤバい儀式が繰り広げられそうだ。

 芝村裕吏の小説でイラストがしずまよしのりという「マージナル・オペレーション」シリーズのコンビによる『英雄その後のセカンドライフ しかし子供に料理を振る舞うのは楽しいかもな』(MF文庫J)が4月25日に登場。海軍提督として大活躍した英雄が手違いによってエルフの幼年学校に入ってしまい、そこで子供たちの料理係になるという設定に興味をそそられる。

 設定面では、4月15日発売の喜咲冬子『千華宮のモブ妃 崖っぷち漫画家、転生先で新作を描く』(富士見L文庫)も面白そうな1冊。アラサー漫画家が事故によって漫画の中に3コマしか出ないモブ妃に転生してしまい、その影響でヒロイン不在となった世界で起こる事件に同人誌を描くことで挑む。中華風の宮廷で漫画はどのように受け入れられるのかが気になる。

 新人では、ノベル大賞2023を受賞した栢山シキ『レディ・ファントムと灰色の夢』(集英社オレンジ文庫)が4月18日に発売。幽霊が見える伯爵令嬢が転落死した親友の死の真相に挑む。4月25日発売のにのまえあきら『無貌の君へ、白紙の僕より』(メディアワークス文庫)は第30回電撃小説大賞の選考委員奨励賞受賞作。高校生の少年が、人を描くことを「復讐」という少女のモデルになって共に活動する中で、様々な悩みや苦しみを乗り越えていく青春ラブストーリーだ。

関連記事