ジャンプ新連載、まさかの本格ホラー登場  22歳の新鋭が描き出す“異形の生物”『Dear Anemone』がすごい

圧巻の表現力を操る22歳の新人漫画家

  そんな『Dear Anemone』を手掛ける松井琳は、現在22歳の新人漫画家。わずか18歳の時点で、2019年8月期「JUMP新世界漫画賞」の準入選&超新星賞を獲得した経歴をもつ。ほかの『週刊少年ジャンプ』連載陣と比べてもかなり若いが、その表現力はすでに目を見張るものがある。

 『Dear Anemone』では第1話目から複数のクリーチャーが登場しているが、読者にじわりと生理的嫌悪感を抱かせるような“異形”の造形が上手く描写されていることが印象的だ。また背筋が凍るようなホラーシーンや迫力に満ちたアクション、キャラクターの感情がひしひしと伝わってくるような決めゴマなど、演出力の高さも大きな武器と言えるだろう。

  ちなみに松井は連載前には、『僕のヒーローアカデミア』の作者・堀越耕平のアシスタントを務めていたとのこと。躍動感のある画面作りや、異形のクリーチャーデザインなどにその影響を感じられるかもしれない。

  挑戦的な題材に先の読めないシナリオ、週刊連載とは思えない緻密な作画……。若き新星が『週刊少年ジャンプ』のホラーマンガ史に新たな1ページを刻んでくれることを期待したい。

 

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