芥見先生はリトルトゥース? 『呪術廻戦』の“お笑いパロディ”がガチすぎる

 『HUNTER×HUNTER』や『ボボボーボ・ボーボボ』など、作中にさまざまな漫画作品のパロディが隠されている『呪術廻戦』。実は漫画だけでなく、実際にある“お笑い”が作中に組み込まれていることも。今回はそんな『呪術廻戦』のお笑いパロディを紹介していこう。

羂索が“お笑いオタク”すぎる!?

 『呪術廻戦』でお笑いといえば、多くの読者が思い浮かべるのが売れない芸人・髙羽史彦だろう。髙羽は、死滅回游編で登場したキャラクター。戦闘中だろうとギャグを連発する少しネジの外れた人物だが、その能力は作中最強である五条悟にも対抗できうると言及されている。

 髙羽は「左半身はヒーロースーツ、右半身は裸」という格好が定番になっており、実はこの格好はコント番組『笑う犬』シリーズの「ザ・センターマン」でのネプチューン・原田泰造の格好にそっくり。髙羽がのちに作中で「笑う犬世代なんだ」と言っていることから、元ネタはセンターマンで間違いないだろう。

 また作中で読者を驚かせたのが、髙羽と羂索の戦い中の会話だ。羂索は五条を封印した呪詛師で、1000年以上前から存在している人物。狡猾で非情な人物のはずだが、やたらと現代のお笑い事情に詳しい一面も。

 たとえば作中では「P-1」(ピン芸人日本一を決める大会でおそらく『R-1グランプリ』が元ネタ)が開催されているのだが、この大会に関して羂索は「番組の手際の悪さが1番面白かったあのP-1」とコメント。実は『R-1』では過去に「得点がうまく出ないなどのぐだぐだ進行」「優勝者のネタをなぜかもう1度流す」といったことがあり、視聴者からネタにされてしまっている。

 さらに「ナベナベ所属(おそらく「ワタナベエンターテインメント」が元ネタ)」と発言した髙羽に対して、「てっきりポニー(おそらく「ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)」が元ネタ)かと」と言う場面も。実際のSMA所属芸人にはハリウッドザコシショウ・やす子などのピン芸人も多く、正統派というよりキャラが濃い芸人が多いイメージ。また以前は売れない芸人が行きつく「芸人の墓場」とも言われていた。そのため羂索は髙羽に対して「ポニーかと」と言ったのだろうが、芸人事務所の名前と特色をきちんと把握しているのはもはや立派な“お笑いオタク”だ。

※トップ画像:バンプレスト『呪術廻戦 ジオラマフィギュア 五条悟・夏油傑(スーツ)フィギュア 漫才ver』 (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

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