【ONE PIECE考察】ロー、キッド、ガープ、バギーの行方は? ワンピース研究家に聞くキーマンたちの現状

※本記事は『ONE PIECE』最新話の内容に触れる部分があります。未読の方はご注意ください。

 「週刊少年ジャンプ」での連載が最終章を迎え、単行本でも本誌でも大きな盛り上がりをみせている『ONE PIECE』(尾田栄一郎)。最新107巻では多くの重要バトルが描かれ、その後が不明な人気キャラクターも少なくない。

 そこで本稿では、107巻で消息不明となった人物のその後の考察を、ワンピース研究家の神木健児氏に聞いた。まず気になるのは、ルフィとの関係も長く、ともに行動していたトラファルガー・ローのその後だ。

 「ハートの海賊団は勝者島にて黒ひげ海賊団に負け、ローはベポとふたりで逃げました。しかし、他のクルーは勝者島に残されています。個人的には、今後どうするにしてもローは必ず仲間が残された島に戻ると思います。ローは一見クールなキャラクターで、自ら『ウチはドライ』とも言っていました。しかしこれまでの旅を見てきた読者は、ローがそんな男ではないとわかっていますよね。彼の義理堅く実は熱い性格を考えると、現状はウィナー島に戻るか、黒ひげ海賊団の本拠地に向かうかの二択ではないでしょうか。

 またローには、まだまだ物語から退場できない理由がいくつもあります。今後重要になるであろう『火ノ傷の男』について、ローは何かを知っている様子でした。アニメ版では、『火ノ傷の男』の話をするシーンでのローの反応はより顕著で、気になるところ。ロッキーポート事件に関しても詳しいことは判明しておらず、いずれにしても生存していることは確実で、今後も重要なポイントで登場すると思います。また、ローはルフィやユースタス・キッドと違い、ただひたすらに海賊王を目指しているわけではなく、様々な利害関係から比較的自由な存在なので、再びルフィと共闘する姿がみられる日も遠くないかもしれません」

 ルフィ、ローと共に、「ワノ国編」で討ち入り勝利の立役者となったキッドも、その後に敗北を喫し、現状が気になるキャラクターのひとりだ。

 「キッドは威勢がよく、ティーチに並ぶ海賊らしい海賊だと思います。そんな彼はシャンクスを前に敗走したわけですが、1番気になるのはメンタル面ですね。キッドの魅力は豪快さであり、自信と野望の大きさです。しかしキッドは同じ海賊団に、2度敗北してしまった。1度目はベン・ベックマンにやられ、2度目はシャンクスに一撃で沈められています。

 いくらキッドでも、前と同じ勢いで海賊王を目指せるのかは心配です。心は折れないと思いますが、志が変化している可能性はある。それこそ『クロスギルド』に加入して、海兵狩りというルートもあるでしょう。

 ひとつ言えるのは、ルフィが海賊王になったとき、ローはあまり悔しがらないと思いますが、キッドはめちゃくちゃ悔しがると思うんです。最後まで、そういう野望を捨てないキッドでいてほしいですよね」

 107巻では黒ひげ海賊団を相手に大暴れし、読者の注目を一気に集めたガープ。そんな英雄の今も、今後の物語に影響する重要事項だ。クザンとの戦いで、生死不明となっている。

 「ファンとしての願望も大きいのですが、やっぱりガープは生きているんじゃないかなと思っています。クザンの氷がガープの腹部を貫きましたが、体の表面から氷を生やしているだけにも見える。

 ハチノスでのコビー救出劇で、ガープは大活躍でした。そしてあの戦いには、海軍の英雄であった彼が次世代に繋げるという、大きな意味があったと思います。そのため、生きていたとしても、戦線からは離脱する可能性は高いでしょう。またガープの状況から考えると、人質になっている可能性もある。そうなれば海軍は助けに来ると思いますし、孫であるルフィも巻き込んだ戦いのきっかけになるかもしれません」

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