休載から連載再開『凪のお暇』待望の最新刊が2月に発売へ 押さえておきたいこれまでの流れと注目ポイント

 約1年間の休載から連載再開を経て、2024年2月16日にいよいよ新刊11巻が発売になる『凪のお暇』(コナリミサト)。本稿では1年間のブランク解消とおさらいを兼ねて、現状の最新刊10巻までのあらすじと、10巻を経て今後のストーリーで注目すべきポイントを紹介する。

三角関係に、親の突然の訪問 順風満帆なお暇生活のはずが……

 『凪のお暇』は節約が趣味で空気を読みすぎる性格の主人公·大島凪が、職場で過呼吸を発症し倒れたことをきっかけに仕事を辞め、お暇生活を送るというストーリー。

 家財も人間関係すべてをリセットしての六畳一間のアパートへの引っ越し。当初は、目減りする貯金と、人の目を気にする性格から、単身ニート生活に不安や罪悪感を覚えるが、工夫を凝らした節約レシピや遊びを次々と生み出し、徐々に近隣住民との信頼関係を構築。人間として再び息を吸えるようになっていく。

 ……と、ここまで書くと順風満帆なお暇生活に見えるが、予想外のキャラの乱入やドタバタ劇で、ストーリーを意外な展開で持っていくのが「凪のお暇」流だ。まず、凪と復縁したい元恋人の我聞慎二や、アパートの隣に住む、摑みどころのない男性、ゴンとの三角関係。そして、しつけに厳しく、凪に依存気味の母·大島夕が、凪のボロアパートを訪問するなど様々なエピソードがある。

 その後、7巻以降では、怪我をした夕のために北海道の実家へ帰省するが、母と祖母から外堀を固められ東京に戻れずピンチに陥る、とコミックの巻数を重ねるごとにどんどん不穏な展開になっていっているのである。そこで、ここからは今後の気になるポイントをまとめてみたい

がんじがらめの街から抜け出し、凪は果たして東京に無事戻れるか?

 1つ目の注目ポイントは、凪が北海道から無事東京でのお暇生活に戻れるかだ。コミック7巻で、ようやく母親・夕に現在の自分のお暇生活について語り、東京に残りたいと伝えた凪だが、後日祖母からの一報で母の怪我を知り北海道へ帰省することに。しかし、短期間の帰省のはずが、雑用や母の職場の手伝い、地元のかつての知り合いと再会などで、徐々に外堀が埋められていき、自由に東京に帰れない雰囲気になってしまう。

 長期で過ごす中、母·夕の思考が、祖母の言動や田舎のご近所付き合いによって“根雪”のように固く、そして威圧的でしつけに厳しくなっていったことに気づいた凪。しばし、母をお暇させるため、しばらく実家に残ることにする。

 その後、友人·坂本からお古のパソコンを差し入れしてもらい、最新刊10巻数ではスナックバブルの仲間や慎ニとも再会を果たすなど、徐々に東京の友人との絆を取り戻している。果たして、現状の生活を望む祖母や、お暇中の母を説得できるのか?  無事に東京でお暇生活を再開できるのか?  は今後の大きな見どころだろう。

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