『SLAM DUNK』桜木花道はなぜモテない? 高スペック主人公が抱えていた致命的な“弱点”

数え始めると切りがない、桜木がモテなかった理由

  そしてもう1つの致命的なモテない理由として、「好みのタイプ」が災いしていた可能性は高い。桜木は赤木晴子に初めて会った時の第一印象で「モロ好み」と言っていたため、彼女のような清楚そうな見た目の女性がタイプだったのだろう。それまでアプローチを行ってきた相手も、ほとんどが清楚系だったのかもしれない。

  そうした真面目な女性が、家に不良が押し掛けてくるような人物を受け入れてくれるとは考えにくい。同じような素行の不良少女なら結ばれる可能性があったところで、あえて無理そうな相手を選んでいたため、「50人にフラれる」という逸話が生まれてしまったのではないだろうか。

  また、それ以外の理由としては、桜木が“軟派な性格”に見えていた可能性も。3年間で50人に告白したということは、平均すれば1カ月に1人以上のペースだ。しかもおそらくは、好きになった時点で即告白という手法を取っていたものと思われる。

  それほどまでに見境なく恋愛を求めていた姿が、周囲に軽薄なイメージを与えていたのかもしれない。実際にはかなり一途な性格であり、告白を繰り返したのも「好きな娘と一緒に登下校する」というピュアな夢を叶えることが目的だったのだが…。

  とはいえ、桜木はバスケットボールに打ち込むようになり、人間として大きな成長を果たした。晴子に対して一途なのでありえないことだが、もしその気になれば50人にフラれることは二度とないだろう。

  問題は肝心の晴子と上手くいったかどうかだが、本編では結局最後まで流川楓との三角関係の行方が描かれずに終わっている。ただ、2004年に旧神奈川県立三崎高校で行われたイベントでは、書き下ろしの黒板漫画「あれから10日後-」が発表され、本編終了後の桜木が晴子と文通していることが明かされていた。

  ことごとく恋愛運がない桜木に、モテ期が訪れる日は来るのだろうか…。

 

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