『地獄先生ぬ~べ~』岡野剛「この灯籠、ホントに大きいんですよー!」元アシスタント、 胡原おみが制作した絵灯籠が美しいと話題
コロナ騒動の中で中止や縮小に追い込まれた伝統芸能や祭りが、今年は各地で盛大に開催され、盛り上がりを見せている。今年、8月5日から7日にかけて、秋田県湯沢市で行われたのが「七夕絵どうろうまつり」だ。
約300年の歴史をもつこの祭りはいわゆる美人画のほかに、漫画やアニメのキャラクターを題材にした絵どうろうも並ぶが、5年前に『地獄先生ぬ~べ~(以下、ぬ~べ~)』のキャラクターが描かれた作品が展示されたことがある。
絵どうろうの作者は、以前に当メディアでも取材した漫画家の胡原おみである。実は、胡原は『ぬ~べ~』の作画を手掛けた岡野剛のアシスタントを務めたことがあるのだ。岡野のXによると、『霊媒師いずな』と『地獄先生ぬ〜べ〜NEO』の2作品を担当している。胡原はなぜ、絵どうろうの題材に『ぬ~べ~』を選んだのだろうか。インタビューを申し込むと、こう語ってくれた。
「いつか絵どうろうで『ぬ〜べ〜』が描けたらいいなと思っていたのですが、ちょうどその年が25周年の節目だったので。良いタイミングだと思いました。まさか、直接岡野先生に見に来ていただけるとは思っていませんでした」
なんと、岡野が遠路はるばる秋田県まで訪れたのだ。その光景はXにも掲載されている。なお、この時は『ぬ~べ~』25周年という節目だったが、今年は30周年ということで、Xで『ぬ~べ~』の話題が大盛り上がりだ。胡原は時代を超えて愛される岡野作品の魅力についてこう話す。
「キャラクターが魅力的です。デザインもそうですし、それぞれのキャラクターのバックグラウンドがちゃんと世相を意識されていて親しみやすいからこそ、今でも長く愛されているのだと思います」
なお、岡野のアシスタントからは、『WILD HALF』などのヒット作がある浅見裕子など、数々の著名な漫画家が誕生している。浅見も岡野にXで絡むことが多く、良好な関係が伺える。胡原も、岡野のもとでアシスタントを務めたことは大きな刺激になったと振り返る。
「よりアナログ作業が好きになりましたし、技術的にも上達したと思います。演出面では、1話1話に込められた岡野先生のサービス精神が勉強になりました。ホラーやエッチなシーンも、振り切ることで読者に喜んでもらえるといった、より楽しんでもらえる工夫やこだわりを学んだと思います」
なお、胡原は「ウルトラジャンプ」で『逢沢小春は死に急ぐ』を連載中で、「コミックDAYS」でも『氏神さまのコンサルタント』を連載するなど、意欲的に新作を発表している漫画家だ。『逢沢小春は死に急ぐ』は9月19日に単行本2巻も発売予定で、気になった方はぜひ、当メディアのインタビューも併せてチェックしていただきたい。
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