【ライトノベル最新動向】アニメ化決定「ユア・フォルマ」新刊や「魔法科」「ダンまち」スピンオフなど登場 8月のライトノベル注目作
ファンタジア文庫から8月19日発売の赤石赫々『堕天使設定のV系ヴォーカリスト、召喚された異世界で救世主となる 1st 黒き翼の序曲』は、ビジュアル系バンドのリーダーだったゼノが、解散ライブの最中に王位争いにある王女によって異世界に召喚されるという設定。ゼノは極上の歌声で住民たちを歓喜させ、自らに設定していた堕天使設定を覚醒させて王女をサポートする。突然異世界に連れて行かれても動じず、自分を貫き続けるゼノのカッコ良さに誰もが惹かれるはずだ。
MF文庫Jから8月25日刊行の扇友太『ブラックガンズ・マフィアガール』では、現実世界で居場所を失った者たちがVR世界に集まるようになり、そこでマフィアたちが跋扈するようになった状況で、ひとりの少女が大暴れする様を楽しめそう。ファンタジア文庫から8月19日発売の長友一馬『生徒会長との待ち合わせは、いつもホテル。』は、放課後にラブホテルで何かをしている真面目な生徒会長の"正体"に驚けそう。
タイトルにそそられる作品では、スニーカー文庫から8月1日発売のとがの丸夫『敵のおっぱいなら幾らでも揉めることに気づいた件について2』と鏡遊『女友達は頼めば意外とヤらせてくれる2』が双璧か。敵のおっぱいを揉み続けるヒーローに、清楚系お嬢様だけでなく金髪褐色ギャルとも関係が始まった男子高校生といった心を躍らされる設定を味わいたい。
キャラクター小説系では、『氷室教授のあやかし講義は月夜にて』シリーズの古河樹による新シリーズ『鬼はたまゆら、帝都に酔う』が富士見L文庫から8月12日に登場。帝都軍にあって怪異を討伐し民衆から冷酷な軍人と恐れられている神宮司彰人が、嵐花という名の美貌の鬼の討伐を命じられるものの、どこか憎めないところもあって討伐に踏み切れない。そんな葛藤から生まれる2人の関係に注目したい。
集英社オレンジ文庫では8月18日発売の希多美咲『共感覚探偵 奇々怪界は認めない』が面白そう。土砂災害で行方不明になってから9年後に生還した祇王芯夜が、怪異のからんだ現象について相談を受け真相解明に乗り出すというストーリーだが、祇王自身にも何か秘密がありそう。怪異の正体ともども気になる作品だ。
メディアワークス文庫から8月25日発売のカムリ『めんとりさま Faceless Summer』は夏の終わりに相応しいゾクゾクとした気分にさせてくれそう。水素水詐欺にあったという祖母の様子を見に行く俺にねえさんも付いてきた。祖母は「爺さんが死んだのはめんとりさまのせいだ」と言い続け、そして失踪してしまう。ねえさんは普通の姉なのか。めんとりさまとは何者か。禁忌の扉が開かれる。