【ライトノベル最新動向】「チラムネ」など人気ラブコメ続々登場 「Re:ゼロ」「よう実」最新刊も
注目の新作が「ゴブリンスレイヤー」シリーズの蝸牛くもによる6月6日発売の『モスクワ2160』(GA文庫)。アメリカとソ連の冷戦が終わらなかった歴史線の上に来る近未来のモスクワを舞台に、《掃除屋》と呼ばれるダニーラ・クラギンが短機関銃を持って戦いを繰り広げる。ストイックさと凄絶さが特徴の作者だけに、スリリングな戦いを読ませてくれそうだ。
第5回富士見ノベル大賞受賞作の白瀬あお『忘れたい記憶、消します』(富士見L文庫)も6月15日に発売。触れた人の記憶を抜く力を持った大学4年生の才宮かえでが、職場でのパワハラに疲れたOLの記憶を抜いて癒やしていたところを、かつての幼馴染みの神代蒼に見られてしまった。もっとも蒼にはかえでの記憶がなかった。かえでが抜いてしまったからだったが、それでも蒼はかえでの能力を使って人の記憶を抜く仕事をしようと提案してくる。複雑な過去を持った2人が繰り広げる人助けから、忘れたい記憶について考えよう。
『ぼくらが死神に祈る日』で第27回電撃小説大賞〈選考委員奨励賞〉を獲得した川崎 七音の新作『完璧な小説ができるまで』(メディアワークス文庫)は、人気作家で高校時代の友人でもあった柊木逸歌の監禁容疑で捕まった月村荘一が語り始めた犯行の経緯から、驚くような事態が浮かび上がってくる。小説の世界に潜む闇にも触れられそうな衝撃サスペンスだ。6月23日発売。
毎週のように意外な展開が繰り出されて、どこに連れて行かれるのか分からなくなっているTVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を高島雄哉が小説にしたノベライズ第2弾『小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女(2)』(KADOKAWA)が6月26日に刊行。学園を舞台にミオリネ・レンブランの花婿となったスレッタ・マーキュリーが、挑んでくるモビルスーツを相手に決闘を繰り広げる青春ストーリーを振り返ることができそう。併載のオリジナルストーリーがどう進むのかにも興味津々だ。