【漫画】総理大臣に理不尽な増税をやめさせたのは“昔のヒーロー”? SNSで公開されたどこか懐かしい創作漫画
思い出の玩具がキッカケ
――今回『昔の玩具に助けられ総理が増税をやめる話』を制作しようと思った経緯を教えてください。
今木:子供の時に、タカラ(現タカラトミー)から発売されていた「ミクロマン」という玩具がありました。身長10センチくらいのアクションフィギュアなのですが、種類がたくさんあり、乗り物や武器も豊富、設定やストーリーも凝っていて、とても魅力的なシリーズでした。
――思い出が詰まった玩具だったのですね。
今木;はい。最近Twitterで、自分が昔持っていたミクロマンのイラストを描いてアップしたところ、同じミクロマンファンの人達と交流することができました。そんな中、遊んでいた当時の熱い気持ちを思い出し、「これは何か作品にできそうだ!」と直感して描き始めました。
――やはり「ミケロマン」はミクロマンを参考にしたのですか?
今木:そうです。設定も「ミクロマン」にあったようなものを私なりに咀嚼して作りました。
「昔感じた真っ直ぐな心を思い出してほしい」
――政治が舞台の作品ですと、どうしても作中の雰囲気が重たくなりそうですが、「ヒーローもの」らしい爽快感がありました。作品で注意したところはありますか?
今木:特に注意したことはありません。子供の時の燃えるように純粋だった心を、大人になって忘れてしまった男が、あるキッカケでそれを取り戻すというストーリーです。舞台は特に政治の場でなくても良くて、最初は「会社の部長と平社員とかにしようか」と考えていたくらいです。政治を舞台にしたのは後から決めたことなので、「増税の恐ろしさを描いてやろう」という思いで描いたわけではありません。ですが、私が内心そう思っているのは事実ですので、そういった気持ちが作品内に微妙に出ているかもしれません。
また、総理が作品内のように振る舞うことは実際のところ難しいとは思います。だからこそ、「漫画の中では総理は国民を救うヒーローであってほしい」という無邪気な児童向け漫画っぽいテイストで描きました。とはいえ、私としては「昔感じた真っ直ぐな心をもう一度思い出そう」というメッセージを込めた作品です。
――今後の漫画制作での宣伝や目標など教えてください。
今木:臨済宗妙心寺派が出している花園誌で禅の漫画を連載しています。他には、オリジナルの電子書籍を出そうと思い、毎月8ページ程度の漫画を描くことにしました。大体4~6ページくらいで終わる超短編作品を執筆して、ツイッターなどでも発表する予定ですので、チェックしてもらえると嬉しいです。このように個人で出版して生活の糧を得ている漫画家はほとんどいないと思います。ただ、雑誌などの連載も難しい現状ですので、何とかこの路線でやっていきたいです。