朝倉未来、青汁王子、瓜田純士、バン仲村……ブレイキングダウン出演者たち、出版界でも存在感
格闘イベント『BreakingDown』が大いに盛り上がる中、出版業界もまた出場選手たちに熱い視線を送っているようだ。
成り上がりを狙うアマチュア選手が「1分1ラウンド」でぶつかり合う『BreakingDown』には、喧嘩自慢のならず者のみならず、かつてネット炎上を経験した者など、一癖も二癖もある選手が登場し、視聴者たちの関心を大いに集めてきた。元・迷惑系YouTuberで今なお非難轟々のへずまりゅう、“おでんツンツン男”こと豊嶋悠輔、10対1の喧嘩に勝ったと豪語するも秒速でノックアウトされた10人ニキこと鈴木大輔、その10人ニキを1発KOした勾配ニキこと信原空など、選手たちのアクの強さは折り紙付きだ。
青汁王子こと三崎優太もまた、『BreakingDown』でさらなる注目を集めた人物だ。2014年以降に開始した青汁のネット通販が爆発的にヒットして“青汁王子”と呼ばれるようになるも、2019年2月に法人税法違反で逮捕。社会的にも大きな制裁を受けるが、保釈後にSNSで「青汁劇場」と謳った数々の刺激的な投稿を行い、再び注目を集めた。『BreakingDown』では“会津のケンカ屋”久保田覚や10人ニキと戦い、顔面を腫らしたその泥試合ぶりが視聴者たちに好印象を与えた。
そんな三崎優太の1stフォトエッセイ『億を稼ぐ美学』(宝島社)が2月24日現在、Amazonの和書総合ランキングで1位となるなど、絶好調の売り上げとなっている。三崎優太はこれまでも『過去は変えられる』(2020年/扶桑社)や『時を稼ぐ男 新時代の時間とお金の法則』(2021年/KADOKAWA)などの書籍を刊行し、軒並みヒットさせてきたが、最新刊『億を稼ぐ美学』は『BreakingDown』効果でさらなる売り上げを見込めそうである。
出版業界で存在感ある選手は他にもいる。色鮮やかな青や赤のスーツにサングラス、髭にリーゼントという一目見たら忘れられない個性的なスタイルと、どっしりと構えた独特のトークで人気を博す「ケンカバトルロワイヤル」代表・バン仲村は、2月16日にその謎に包まれた半生を語った書籍『人生はバズったもん勝ち』(宝島社)を上梓した。同書では同じく『BreakingDown』で人気を博している“親友”瓜田純士との確執についても赤裸々に明かされている。本書を読んでから『BreakingDown』を観れば、より高い解像度で彼らのやり取りを読み解くことができそうだ。
対する“アウトローのカリスマ”瓜田純士は作家でもあり、2008年の『ドブネズミのバラード』(太田出版)を皮切りに、『ピラニア 〜雨の街、俺たちの絆〜』(2009年/太田出版)、『遺書 〜関東連合崩壊の真実と、ある兄弟の絆〜』(2014年/太田出版)、『アンサー』(2021年/サイゾー)など、コンスタントに著作を発表している。アウトローを題材としたノンフィクションといえば、関東連合の元幹部であり、 2021年11月に自ら命を絶った工藤明男(柴田大輔)『いびつな絆 関東連合の真実』(2013年/宝島社)などの名著も少なくない。瓜田純士の著作もまた、日本社会の際を目の当たりにしてきた者の生々しいルポルタージュとして、貴重な読み物となっているはずだ。