『ONE PIECE』最新105巻の表紙は25巻の伏線回収? 同じ構図で描かれた「新四皇」の姿
※本稿は『ONE PIECE』のネタバレを含みます。
「週刊少年ジャンプ」での連載が最終章を迎え、さらに盛り上がりを見せている人気漫画『ONE PIECE』。3月3日発売の最新105巻の表紙が公開され、ルフィを含む「新四皇」が揃い踏みとなったが、これが25巻と同じ構図であることがファンの話題になっている。
「四皇」とは、もともと「海軍本部」「王下七武海」と並ぶ偉大なる航路(グランドライン)に緊張と安定をもたらす三大勢力の一角で、“新世界”を牛耳る強大な力を持った4人の大海賊を指した。”白ひげ”エドワード·ニューゲート、”赤髪”のシャンクス、”百獣”のカイドウ、”ビッグ·マム”シャーロット·リンリンが長く君臨してきたが、シャンクス以外の3人が落ちたことで、勢力図が激変。シャンクスを残し、ルフィ、“黒ひげ”マーシャル·D·ティーチ、“千両道化”のバギーが名を連ねることになった。
25巻の表紙にはまさにこの4人が描かれており、「尾田先生はいつから伏線を張っているのか」と議論を広げたきた。ちなみに、25巻が発売されたのは2002年9月4日、収録話は第227話~第236話で、「新四皇」の初出が2022年7月4日発売の「週刊少年ジャンプ」に掲載された第1053話。もともと構想されていたものだとしたら、800話/20年越しの伏線回収ということだ。実際の表紙は、ぜひ書店で購入して並べてみてほしい。
旧四皇もワクワクさせられる存在だったが、新四皇は長年本作を追いかけてきたファンにとってたまらないラインナップだ。主人公のルフィは当然のこと、その恩人で実力のそこが知れないシャンクスが残り、ルフィと因縁があり、ラスボス感のあるティーチ、そして最初期から“かませ犬ポジション”を堅持しながら、主にハッタリで名を上げてしまったバギーと、どの2組が出会い、あるいは衝突しても興味が尽きない。このワクワク感は、まさにこの20年間の物語的な熟成があればこそだ。
ファンの深読みも多いかもしれないが、『ONE PIECE』の表紙イラストや扉絵には、読み解くべき多くの要素があり、日々議論が繰り広げられている。伏線が回収されたとき、読み返す楽しみも大きいので、本編以外の一枚絵もしっかり確認したいところだ。