本日放送開始『とんでもスキルで異世界放浪メシ』はかつてない“飯テロアニメ”に? 実在の商品を駆使したグルメに注目
アニメ『とんでもスキルで異世界放浪メシ』(とんスキ)が本日1月10日24時より、テレビ東京ほかでスタートする。
原作は同名のライトノベルで、コミカライズ版も好調だ。タイトルの通り、異世界転生×グルメという人気ジャンルだが、ごく普通のサラリーマンだった主人公・向田(ムコーダ)に与えられたスキルがユニークだ。その名も「ネットスーパー」。現実社会の商品をまさにネット通販の要領で取り寄せることができるというものだ。
異世界に転生し、科学の進んだ現実社会の知識を活かして活躍する、というタイプの作品は少なくないが、日常にあふれる「商品」を駆使してサバイブする、というアイデアが秀逸だ。中世程度の文明レベルの世界で、現代の食品や化学調味料の存在が、いかに抗い難い魅力を持っているか……ということに説得力があり、神々すら魅了する“チートアイテム”として機能しているのが面白い(※実際、取り寄せた食品を食べると一時的に能力が向上する、という効果も設定されている)。
さて、注目したいのは、本作には飲食にかかわる実在の商品が登場する予定で、多くの企業が協賛していることだ。事前に発表された企業は、イオンリテール、エバラ食品工業、花王、カゴメ、サントリーホールディングス、ハインツ日本、ロッテなど。異世界の食材はその味わいを想像するしかないが、例えばエバラ食品の「黄金の味」など、馴染みのある調味料がそこに加われば、一気に現実味が増すだろう。24時~という放送時間も含めて、かつてない“飯テロアニメ”になる可能性があるのだ。
ムコーダはかなりの料理上手だが、例えばスパイスにこだわったり、オーガニックを志向したりということがなく、既製品を使った“時短レシピ”を得意としている。生姜焼きにもステーキにも、パスタのミートソースにも「ネットスーパー」から取り寄せた商品を使うため、「異世界の食材」を現実の肉や魚に置き換えれば、すぐにでも再現可能だ。必ずしも「食」が豊かではない世界と、未知の食材を使いながら美味しさが想像可能な料理の組み合わせは暴力的で、放送後につい、コンビニやスーパーに足を運んでしまう視聴者が出てくることが想像できる。
もちろん、異世界転生系作品としての魅力もきちんと備えており、「強さ」を求めず、穏やかに暮らしたいムコーダが、一見強力には思えないスキルで女神や神獣の寵愛を受け、“無双”していく姿が痛快だ。そして、うまそうに現実に繋がる料理を頬張るキャラクターたち。『チェンソーマン』でも話題を呼んだMAPPAの制作によるアニメーションで、その魅力が引き出されることが期待される。お腹が鳴りがちな午前0時、覚悟して視聴すべき“飯テロアニメ”に注目しよう。