マカロニえんぴつ・はっとり「最終的に成し得なかった希望を歌にしている」 初歌詞集『ことばの種』を語る

 はっとり自身、本をあまり読まないという。「お恥ずかしながら、短編集とか動画を見る方が多いです。それよりも短いキャッチコピーに惹かれますね。意訳しなければいけない映画の字幕にも無意識のうちに影響を受けているかもしれません」とした。最近印象的だったコピーは「結婚は、歩いてこない」だそう。

 師走で忙殺されている人に贈りたい歌詞を問われた彼の返答は「ヤングアダルト」。彼が音楽活動で忙しくなってきた時に、当時の仲間を思って書いた歌詞だという。「自分もそこにいたはずなのに、何となくこの人たちを置いていきそうだと思ったんですよ。『こんなはずじゃなかったかい?/でもね、そんなもんなのかもしれない』という部分がありますが、そこに僕が書きたい歌の優しさが詰まっているような気がする」と解説した。

 はっとりは年末も忙しくしているそうだが「ありがたい限り」と冷静なコメント。来年も生み出していくであろう、彼の新たな歌詞にも期待したい。

■書籍情報
『ことばの種』
はっとり 著
発売日:12月9日
価格:1,980円
出版社:双葉社

関連記事