「プロ絵師の添削」と「描き方の勉強」絵が上手くなるのはどっち? 漫画家・慎本真先生が検証

 「プロ絵師の添削」と「描き方の勉強」、より絵が上手くなるのどっちーー? そんな素朴な疑問を検証する動画がYouTubeにアップされた。

 動画を公開したのはユニークな実験動画を撮影することに定評のある、漫画家の慎本真(しんもと・しん)氏。慎本氏は「ゲンロン ひらめき☆マンガ教室」でゲスト講師を務めるなど、技術を伝えることに長けた作家だ。チャンネル登録者数が50万を超えるYouTubeでは、家族やアシスタントも出演するアットホームな動画を届け、初心者にもわかりやすいイラストや漫画の描き方を伝えている。

 10月26日に公開された「『プロ絵師の添削」と『描き方の勉強』より絵が上手くなるのどっち?」と題した動画では、慎本氏が、2パターンの教え方で、どちらの絵が上手くなるのかを検証。1つ目のやり方は輪郭の描き方・体の描き方など「基本的な絵の描き方を教える」といったもの。2つ目は「その人の絵に赤ペンを入れて改善点を直接伝える(添削)」というものだ。

「プロ絵師の添削」と「描き方の勉強」より絵が上手くなるのどっち?

 アシスタントのさいとう氏は「基本的な絵の描き方を教わる」ことに。同じくアシスタントのエスくんは「添削」でこの企画にチャレンジすることとなった。

 みっちり慎本氏の直接指導を受けたさいとう氏は「勉強になった」と手応えを明かし、一方添削を受けエスくんは「案外厳しいこと言われなかった」と安堵の表情を浮かべた。

 それぞれのイラストが完成すると成長の跡はうかがえるが、慎本氏はエスくんに対し、「伝えたことをしっかり修正してない(笑)」「赤をなぞることに必死だったのかな」とコメント。一方、さいとう氏については「良くなったよね」と開口一番。その上で「ディティールの部分が上手く伝わってなかったな」と漏らしていた。

 「添削」はその人/絵に合わせて細やかなアドバイスが送られるが、その通りに修正できたり、新しいアイデアを乗せられたりするかは、クリエイターの力量次第。一方で、「描き方の勉強」はわかりやすいスキルアップにつながるが、新たな課題や細かな疑問が浮上したときに、自分で対応するのが難しい。基礎を学んだ上で添削を受ける、というのが理想なのかもしれない。

 人間の成長速度は人それぞれだし、教わり方もその人に合ったやり方があるだろう。そういった意味では、この動画を見ることで、教える側も教わる側も改めて指導法を考えるきっかけにはなるはずだ。また2人がどのように成長したのかーー。内容が気になる人はぜひ、動画をチェックしてみよう。

■参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=MX9KlOGObc0

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