熱狂的ファンはビジネスを変える!? 『ファンダムエコノミー入門 BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで』発売
「推し」を支え、自ら行動するファンたちが築くコミュニティ、文化、そして新しい経済圏。それは今や、来るべきWeb3時代を形づくる巨大な潮流となりつつあるーーそんな時勢を考察する『ファンダムエコノミー入門 BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで』が6月15日に発売された。
アニメ、漫画、ゲーム、スポーツ、K-POP......何かを熱狂的に愛するファン集団やファンの間に築かれた文化=「ファンダム」。そこにあるのは、ファン同士が連帯し「推し」を押し上げるコミュニティとしての姿である。
身銭を切ってタイムズスクエアに広告を出し、動画や字幕もつくる。もはや消費者としてだけでなく、参加者として行動を起こすファンたち。そんなファンダムがもたらす集合的知性と伝播力は、来るべきWeb3やメタバースの時代を形づくる巨大な潮流となりつつある。
編者は、「働くことの人類学」「新・雑貨論」など、ディープな対話から世の中の当たり前をくつがえす“目からウロコ”なコンテンツを提供してきた、コクヨ ワークスタイル研究所と黒鳥社のコラボ・リサーチユニット〈コクヨ野外学習センター〉。
「ファンダムエコノミーは、伝統的な経済システムであると同時に、モラルエコノミー、ソーシャルエコノミーでもあるのです。 純粋なギフトエコノミー(贈与経済)のような状態も存在します。その背後にある欲望は単なる消費欲ではありません。欲望の対象は、対象へのアクセスなのです」
──ヘンリー・ジェンキンズ「ファンは新しいテクストの生産にとどまらず、オリジナルのテクストの構築にも参加することで、商業的な物語やパフォーマンスをポピュラーカルチャーへと変えてしまう。ファン文化は実に参加型なのだ」
──ジョン・フィスク
「ファンが求める本質的な価値と効果を提供し、より的確にマネタイズを行うことができるようになることで、クリエイターはより少ないファンによって生計を立てることができるようになる。これは、クリエイターのためにユーザーがお金を払う従来の「寄付モデル」から、ユーザーが自分のためになるものに喜んでお金を払う「価値モデル」への移行を意味している」
──リ・ジン
ファンダム研究の第一人者〈ヘンリー・ジェンキンズ〉やシリコンバレーのトップVC〈リ・ジン〉、「推し」を研究する認知科学者〈岡部大介〉、中国エンタメのエキスパート〈陳暁夏代〉、UXのエキスパート『アフターデジタル』の〈藤井保文〉、リテールイノベーションの専門家〈ダグ・スティーブンス〉を迎え、トレッキー、デッドヘッズ、BTS Armyから、クリエイターエコノミー、Web3、NFT、メタバースまで、「ファンダムエコノミー」を縦横無尽に読み解く入門書となっている。
書名:ファンダムエコノミー入門 BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで
(ISBN978-4-8334-4129-2 C0036)
編者:コクヨ野外学習センター
編集:山下正太郎(コクヨ ワークスタイル研究所)、若林恵(黒鳥社)、鳥嶋夏歩(黒鳥社)
発売日:2022年6月15日
定価:1980円(本体1800円+税10%)
B5判/192P+口絵12P
発行:黒鳥社
発売:プレジデント社