鍋焼きうどん、湯葉のグラタン、豚のしゃぶしゃぶ……『美味しんぼ』岡星の真似したいメニュー3選

 『美味しんぼ』の主人公である山岡士郎がその腕を「天才」と高く評価する料理人、岡星精一。アニメではベテランの若本規夫が声優を担当し、高い人気を誇る。YouTubeの『美味しんぼ公式チャンネル』では「岡星精一登場シーンまとめ」という3時間に及ぶ動画が公開され、約55万の再生数を記録しているほど、気にしてしまうファンの多いキャラクターだ。

 今回は岡星が作った料理と、それを通じて見えてくる、人気の要因を探ってみたい。

鍋焼きうどん

 岡星の人柄と料理のセンスを表現した一品が、「恋の鍋焼きうどん」である。

 ある日、岡星は自身の店で、山岡と栗田、そして食通として知られる京極万太郎に鍋焼きうどんを振る舞う。そのなかには松葉ガニ、ヒラメ、甘鯛の刺身、焼きあなご、鴨肉が入っており、スープはすっぽんをベースにした、豪華なものだった。

 この鍋は突然失踪した妻・冬美との思い出が詰まった逸品。3人が鍋焼きうどんを食べているとスキー帰りの弟・良三が「冬美にあった」と店に飛び込み、事情を3人に話す。山岡と京極の後押しで、「自分と一緒にいると岡星が不幸になる」と逃げていた冬美とよりを戻すことになった。

 鍋焼きうどんと岡星精一・冬美のエピソードは『美味しんぼ』でも屈指の心温まるエピソードとして人気が高い。アニメでは若本規夫と麻上洋子(現一龍斎春水)が、ふたりのやり取りを熱演。現在公開中のYouTube『美味しんぼ公式チャンネル』では前編が32万、後編が23万と高い再生数を誇っている。

岡星精一登場シーンまとめ|美味しんぼ

湯葉のグラタン

 喧嘩をした東西新聞文化部の荒川絹江と、彼女の夫でありカメラマンの荒川精作。山岡にとって荒川は自分に対してたびたび暴言を吐いてくる存在だけに「どうでもいい話」のようにも思えたが、人の良い山岡は仲介に乗り出す。

 山岡の依頼で、岡星が仲介のために作らせたのが湯葉のグラタン。日本料理で使われることが多い湯葉をグラタンに入れて仕上げるという難しい料理を、難なく作ってみせたのだ。一見チグハグでミスマッチな食材同士が、ケンカせず一体となる……という教訓に繋がる料理なのだが、完成度が高くなければ、説得力は生まれなかっただろう。発案は山岡だった模様だが、それを忠実にこなす岡星もさすがである。

 このように岡星は山岡のアイディアを忠実に具現化し、揉めごとの解決や海原雄山との勝負に幾度となく貢献している。

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