『東京卍リベンジャーズ』本当に強いヤンキーは誰だ? 肉体と精神の両面から考える

■4位:柴大寿

 「黒龍」の十代目総長である柴大寿は桁違いの喧嘩センスを持ち、恐怖政権を敷きながらも多くの仲間を引きつけてきた。大柄な体から繰り出されるパワーある攻撃は凄まじく、常に周りにいる人々は震え上がっている。実際「聖夜決戦」では武道、三ツ谷、松野千冬、柴八戒4人を相手にしても余裕を持って勝てるほどであった。妹の柚葉や弟の八戒にも容赦なく暴力を振っていたが、それには理由がある。家に両親がいない柴家では、長男の大寿が姉弟の面倒を見ており、「しっかりしなければ」という責任感からか言うことを聞かない姉弟を力でねじ伏せていたのである。もちろん許されることではなく、家族に対する愛が間違った方向に行ってしまっているが、「姉弟を守らねば」という強い気持ちからの行動である。自分の信念を貫き通すこの強い気持ちと、作中1位2位を争う身体的強さを持つ大寿をここに挙げたい。

■5位:黒川イザナ

 「天竺」の初代総長であり、マイキーの異母兄であり(後に血の繋がりはないと判明)、現代の「東京卍會」No.3である黒川イザナ。彼は常に孤独を抱えており、それが喧嘩の強さに繋がっている人物だ。強さはお墨付きで「S62世代」では絶対的王のような存在であり、「関東事変」でもマイキーと互角の力を見せていた。だが、環境が彼を変えてしまったのだろうか。心の隙間を埋められなかったのだろうか。心に闇を抱えて仲間意識がないような発言をする精神的不安定さが見受けられる。一方で孤児院で知り合った鶴蝶のを守るために身を挺したり、身寄りのない子どもを集めて居場所を作るという考えを持つなど、本来は他人を思える人間であることは間違いない。高い格闘センスと、心の中に眠るあたたかな人格から、イザナをこの順位に挙げる。

 今回ランキングには含めなかったが、精神的強さだけで考えると主人公の花垣武道がNo.1ではないだろうか。もしかすると、橘日向もランクインしてくるかもしれない。そして、単純に身体的な強さのみでも順位は変わってくるはずだ。実写映画の公開も近づいてきた今、同作を様々な角度から分析して楽しんでみるのも良いかもしれない。

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