『名探偵コナン』トラウマ回“スプラッタ編” 残酷すぎる殺害方法に恐怖が止まらない!
今や国民的ミステリー漫画の金字塔となった『名探偵コナン』。昨年から公開延期となっていた新作映画「緋色の弾丸」も公開され、コミックスも100巻を目前にストーリーもいよいよクライマックスの様相を呈している。
名探偵コナンの連載開始と同じ年に生まれ、幼稚園児の頃から親が集めていた単行本を読み漁り、その結果悪夢でうなされるようになったことを母親が幼稚園の保母に叱られ、その後も親に代わって単行本を収集し続けた、まさに生まれながらの『コナンファン』である筆者。そんな筆者が今回取り上げるのはコナンのダークサイドとも言えるような『トラウマ回』である。
特に初期の『名探偵コナン』は、読んだもののトラウマになるような回が多いことで知られる。幽霊のような人智を超えた存在を彷彿とさせるホラー的エピソードから、猟奇的で生々しい殺人描写まで、1度読めば忘れることのできない、まさに『トラウマ』となるようなエピソードが数多く存在する。
今回はその中でも「スプラッタ編」と題し、血生臭く生々しい殺人描写が衝撃的な回を紹介しよう。
ジェットコースター殺人事件(第1巻)
『名探偵コナン』の記念すべき第1話で描かれた「ジェットコースター殺人事件」。新一や蘭、黒の組織の面々が初登場し、謎の薬(後にAPTX4869と発覚)を飲まされた新一が幼児化するなど、第1話らしくその後の物語の基盤が描かれるエピソード。その一方で描かれる殺人事件の凄惨さは、新一の幼児化に引けを取らないほどの衝撃だ。
新一と蘭、そして黒ずくめの男たちとジェットコースターに同乗した男性が殺されるのだが、ジェットコースターがトンネルを抜けた先で男性の首が切断され、大量の血が噴出している様は一度見ただけで忘れられないインパクトを残す。その後老若男女から愛される作品となる『名探偵コナン』という物語を語る上で避けては通れない第1話でこの凄惨っぷりは、作者や編集部もこの作品がここまで幅広い世代に愛されるようになると当時は想像していなかった証左でもあるだろう。
美術館オーナー殺人事件(第4巻)
とある休日、コナン、蘭、小五郎の3人が出かけた先の美術館にて、美術館の閉館を企むオーナーが殺された事件。「地獄の間」と呼ばれる展示室で、展示用の剣で喉を貫かれたオーナーが磔にされるという、こちらもあまりにも強烈な殺され方だ。この回がさらにエグいのは、監視カメラに録画されていたオーナーが殺害される瞬間。背中から一太刀、続いて正面から肩に振り下ろすように刃を浴びせ、トドメと言わんばかりに喉元を一突きする模様は絶大なインパクト。監視カメラを欺くため、そして展示室に飾られた絵画と犯行現場を重ね合わせるために犯人が着用した展示用の甲冑による殺人、そして恐怖に顔を歪めるオーナーの表情が、死体の様と合わせてトラウマになっている読者も多いのではないだろうか。これは余談だが、この回がアニメで放映された際は殺害されたオーナーの表情が原作以上にエグく、苦悶に満ちた様子で描かれている。原作とアニメ版を比較して見るのもおススメだ。